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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第105章          

 膣の前を舐められると、金色の茂みの奥から薄い腹を伝い、胸を通った細やかな細動がその先の頬を火照らせ。

 ヴィヴィが一番弱い膣の裏側をぐりりと舌先で押し付けられると、腰全体が震え、ベビードールに包まれた細い背筋ががくがくと震えた。

「あっ もう、ぁんっ ほしぃ……っ」

 もう十分潤っているであろうヴィヴィのそこを、兄の逞しいもので一思いに貫いて欲しい。

 そう懇願したヴィヴィだったが、匠海は舌を抜き取ると、甘く囁いた。

「駄目。俺の舌で可愛くイけないと、まだあげられないよ?」

 すぐに膣内に舌を捻じ込んできた匠海は、指先でその下の肉芽を転がし始めた。

「ひぅっ!? あっ あぁんっ あ、おにぃ……っ おにい、ちゃぁんっ」

 クリトリスへの柔らかな愛撫はその何十倍もの刺激へと変換され、ヴィヴィの全てを苛んできた。

 すでに兄の手でつんとしこらされていた胸の尖りは、じくじくと痛いくらいの疼きを覚え。

 達したいのに達せない切なさに、肩甲骨が美しく浮き出た背筋には、何物かが這い回るようなむず痒さが。

 そして、きゅんきゅん締まり続ける肉壺は、もう兄のものか自分のものか判らない蜜を垂らしながら、埋め込まれた舌を食い締め。

「お、にぃちゃ……っ あ、イっちゃっ おにっ あっ おにい、ちゃぁん~~っっ!!」

 白み始めた視界に瞳を細めたヴィヴィの腰で、熱い何かが弾け。

 その後に全身を吹き抜けていく熱風に身を焦がされる様に、ヴィヴィは果てた。

 ゆっくりと抜き取られる舌にさえ、「ひうっ」と反応したヴィヴィを、匠海が抱きかかえてその胸に囲ってくる。

「……っ はぁ、俺を呼びながら、イクなんて……。お前は本当に、天使みたいに可愛いよ……」

「……ぁん、す、きぃ……」

 細いカチューシャをした髪の乱れを整えてくれるその繊細な指にさえ、ヴィヴィはふるふると震えて甘く啼く。

「うん。俺も、ヴィクトリアが大好きだよ」

 そう囁き返してくれる匠海の瞳には、もう隠しおおせていないその先の快楽への期待が浮かんでいた。

「……ヴィヴィ、舐めて……、いい?」

 駄目もとでそう口にした言葉に、意外にも「……いいよ」という返事が返ってきて。

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