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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第106章               

「そして、第2部 ペトルーシュカの部屋 から “ペトルーシュカの部屋”」

 平林がそう呟く中、永口が1人で踊り始める。

 魔術師に連れ戻された暗く寂しい部屋で、ペトリューシュカはバレリーナへの片思いに沈んだ気持ちで過している。

 魔術師がバレリーナの人形を連れてくると、ペトリューシュカは大喜び。

 そのあまりのはしゃぎ様に、魔術師はバレリーナを連れ去り、ペトリューシュカは哀しむ。

「ラスト、第4部 謝肉祭の市場(夕景) から “格闘(ペトルーシュカとムーア人の喧嘩)” “終景:ペトルーシュカの死” “ペトルーシュカの亡霊”」

 第3部 ムーア人の部屋 で、バレリーナとムーア人はすっかりロマンチックなムードになり、一緒に楽しく踊る。

 そこへ嫉妬に駆られたペトリューシュカが乱入し、ムーア人と大喧嘩が始まる。

 第4部 謝肉祭の市場(夕景)、見世物小屋から、ペトルーシュカを追って半月刀を持ったムーア人、バレリーナが出てくる。

 結局、ムーア人に切り付けられたペトルーシュカは絶命し、市場は大騒ぎになる。

 警官に連れられてきた魔術師が、ペトルーシュカを “ただの人形” に戻すと、市場の騒ぎも静まる。

 人形の亡骸を運ぶ魔術師の前に、ペトルーシュカの亡霊が現れる。

 魔術師は驚き怯え、その場を立ち去り。

 広場に残ったのは、ペトルーシュカの人形と、その亡霊だけ――。

「う~~ん。何度観ても、難しい……」

 全てを見終えてそう唸ったのは、振付師の宮田。

 録画した映像を見返しながら、黒縁眼鏡の顔を難しそうに歪めていた。

「ヴィヴィの振り付けは、それほど困難ではないでしょうね」

 もう1人の振り付け担当の平林に言葉に、宮田は続く。

「ヴィヴィのSPのテーマは “ペトルーシュカが恋する、可愛らしいバレリーナ” つまり、“ロシアの踊り” そのまま、だからね」

 その言葉に、ヴィヴィも平林も、チーム双子の面々も頷いて同意を示す。

「クリス、な~~……。あのすさまじいダンスを、どう氷の上で表現するか……」

 クリスのSPのテーマは “バレリーナへの悲恋を抱えるペトルーシュカ”。

「クリスのSPには、この作品の “グロテスクさ” を表現したいですね」

 平林のその提案に、クリスは大きく頷く。

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