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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第106章
さらに深く合わせたヴィヴィは、恐るおそる兄を愛し始める。
いつも白く清潔感溢れる白い歯。
自分をからかったり弄ったり、時に愛を囁いてくれる愛しい唇の、その内側。
そして、身も心も翻弄してしまう、兄の舌。
絡ませて自分の方へと誘おうとしたヴィヴィだったが、反対に兄に絡め捕られ、簡単に主導権を奪われてしまう。
「ふっ!? ……ぅ、……ぁ……っ ぁふ……っ」
跳ね上がった細い両肩を抱き込んだ匠海は、そのまま縦横無尽に妹の口内を掻き乱す。
まるで獲物を待ち伏せて、いとも簡単に捕食する、大型魚の様。
深海で岩の奥に迷い込んだ非力な自分を、甘い誘惑で惹き付け、おびき寄せる賢い兄。
そして簡単にぱくりとその口内に飲み込まれ、捕食される。
ただ、それだけで終わらせてくれないのが、匠海という人で。
ゆっくりと寄せられる腰に、ヴィヴィが鼻から細い息を吐き出しながら抵抗する。
まだ一度も己の欲望を吐き出していない兄のそれは、もう張り詰めてがちがちで。
口付けの気持ち良さに無意識に締め付けていたそこを、ゆるゆると抜き差しして虐められる。
また波打ち始めるバスタブの湯が、ちゃぷんちゃぷんと水音を立て。
それがまるで自分の恥ずかしいところから鳴っている気がして、ヴィヴィは羞恥に身を焦がした。
(は、恥ずかしい……っ で、でも、気持ちぃ……。ぁんっ きもち、いいよぉ……)
もう蕩けている膣内はさる事ながら、きゅんきゅん締り続ける膣口が、その緩慢な愛撫に喜び打ち震え。
お尻に兄の腰が触れる度、得も言われぬ安心感と、少しの物足りなさを覚える。
(もっと、ぴったりしたい……、お兄ちゃんの腰に擦り付けたい……っ)
ベッドで兄の上に跨って、気持ち良さそうな顔を見下ろしながら、円を描く様に腰を擦りつけて――。
そのヴィヴィの気持ちが分かったのか、深い口付けを解いた匠海は、その蕩けた小さな顔に苦笑し。
そしてあろう事か、ヴィヴィの腰を持ち上げて己を抜き取ってしまった。
「……え……?」
いきなりの事にきょとんとしたヴィヴィに、匠海は悪そうな嗤いを浮かべながら囁く。