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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第106章
クリを弄られて簡単に達した自分を誤魔化せたと思っていたのに、匠海は気付いていて、しかもその後も中指を銜え込ませて、煽っていたなんて。
恨めしそうに鏡越しに睨み上げてくるヴィヴィに、匠海は髪を乾かしながらずっと笑っていたのだった。
「ほら、乾いたよ。じゃあ、沢山愛し合おうか」
そう言って金色の頭を撫でてくる匠海に、ヴィヴィはむすっとしたまま唇を尖らせる。
「…………、もう、しない……?」
「うん? 何を?」
「もう……、イジワル、しない……?」
また先程までみたいに虐められたら、ヴィヴィはもう泣き出してしまいそうだった。
(ちゃんと、愛して……? ヴィヴィにも、お兄ちゃん、愛させて?)
「ふっ ああ、約束する」
くしゃりと笑った匠海の顔に、ヴィヴィの薄い胸がきゅんと疼き。
「………………抱っこ」
「ああ。おいで」
甘えん坊全開の妹を、匠海は心底愛おしそうにその胸に抱き寄せた。
(やっぱり、優しいの……。お兄ちゃん、大好き……)
なのに、その30分後――、
「も、もう……、やだぁ~~……っ」
ヴィヴィの大きな瞳からは、ぼろぼろと涙が零れ落ちていた。
「ん……? 何が?」
兄のくぐもったその問いが聞こえてくるのは、ヴィヴィの下半身の方。
2階の6個あるベッドルームの内の1つ。
キングサイズのベッドの前に大きな鏡があるその部屋で、ヴィヴィは白いシーツの上で虚脱していた。
バスルームであんなに逞しいものを既に確かめたのに、ベッドルームに移動してからの匠海は、ヴィヴィを全身くまなく愛し始め。
(べ、別に、それはいいの……。う、嬉しいし……)
ヴィヴィだって、兄に沢山触って貰うのは大好き。
首筋を執拗に舐められて、耳を甘噛みされるのも。
綺麗に浮き出た鎖骨を、しゃぶり尽くされるのも。
皮膚の弱い腕の内側を、丹念に舐めて擽られるのも。
裏返されて肩甲骨の形を褒められながら、乳房を揉み込まれるのも。
……お尻を「ぷりっケツ」と笑われながら吸い付かれるのは、大っ嫌いだけれど。
でもそれを15分も続けられ、その後同じ時間、舌と指で丹念に解され、何度もイかされる人間の身になった事が、匠海にはあるのだろうか。