この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第106章
「ほら、俺の腰に、ヴィクトリアの綺麗な脚、絡めて……。ああ、そうだ。良い子だね……っ」
両手を拘束されたまま、兄の指示に従えば、先程まで指で愛していた匠海のものが、ヴィヴィの熱くぬかるんだところに押し付けられ、ぐっと入り込んできた。
一度受け入れていたので、苦しさは全然無くて。
それよりも散々焦らされた後でやっと与えられた逞しいものを、ヴィヴィは弛緩した躰でうっとりと受け止めた。
ゆっくりとしかし確実に沈められていく陰茎。
やがてこつりと最奥を穿った兄はそこで腰を止め、少し引き抜いて妹の唇に吸い付いたが、ヴィヴィは絡めていた両脚に力を込めて更に匠海を招き入れた。
ぐっと押し上げられる膣底に苦しさを覚えるが、今はそれも何だか愛おしい。
「……こら……、苦しいくせに……」
唇を離してそう窘めてくる匠海に、ヴィヴィは「だって……」と呟く。
「男の人は、先っぽ、弱いって……」
先ほど兄から学んだ事を実践に移してみただけだったのだが、確かにその通りみたいで、匠海の灰色の瞳が熱く潤み始めている。
「うふふっ お兄ちゃんの弱点、見つけちゃった♡」
にっこりと無邪気に微笑むヴィヴィに、何故か匠海はがっくりと頭をうな垂れた。
「て、天真爛漫にも程があるだろう……」
「え?」
何を指してそう言われたか分からないヴィヴィは、不思議そうにそう呟くが、匠海は「何でもない」と遮り。
「ごめん、ヴィクトリア……。少しだけこうしてて、いいか?」
そう言って覗き込んでくる匠海の表情は、少し切なそうで。
「うん。でも、キス、してね……?」
先ほどは唇を触れ合わすだけのキスしか貰えなくて、ヴィヴィはそう甘えてみる。
「ああ、愛してるよ、ヴィクトリア……」
すぐに口付けを与えてくれた匠海に、ヴィヴィは瞳を細めて受け止める。
両手を顔の傍で拘束されて、
びくびくと可愛らしく震える亀頭を、最奥に押し付けられて、
口内ではねっとりと舌を絡まされて。
苦しいけれどそれさえも気持ち良くて、逆に気持ち良いけれど激しくなる口付けに息が上がり苦しくて。