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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第106章               

 膣よりも奥深いところが痺れて、徐々にその痺れが全身に伝わって行く。

 そして一瞬遅れて、細い躰を甘美な刺激が貫いた。

「あっ! ぁああんっ やっ やぁっ 擦っちゃ~~っっ」

 全身を大きく戦慄かせて細く叫ぶヴィヴィの様子に、匠海が嬉しそうに囁いてくる。

「ん? 子宮口、擽られて、気持ちいい?」

「やっ イヤっ し、痺れるのぉ……っ」

 そう訴えるのに、兄は離してくれなくて。

 その後もまるで精液を妹の膣粘膜に馴染ませる様に、ヴィヴィの腰をねっとりと自分のそれで掻き回す匠海。

 喘ぎ疲れてぐったりとしたヴィヴィは、しばらく動けなくて。

 ぼ~~と惚けながら兄に全てを預けていると、匠海はヴィヴィを横に向けさせ、抱え込んだ片脚の付け根に、ゆっくりと腰を寄せて行く。

 ちゅぷん。

 にゅぷん。

 粘度の高い蜜音に聴覚を犯されながら、もう何処を擦られても突かれても気持ちいいヴィヴィは、また甘い吐息を漏らし始める。

「はぅ……っ はっ ふぁあ……」

 一度吐き出したのに全く衰える事の無い兄の昂ぶりは、暖かで太くて。

 自分をどこまでも気持ち良くしてくれそうな匠海の陰茎に、ヴィヴィは徐々に陶酔していく。

「あ~~……、気持ちいい……っ」

 兄のその掠れた喘ぎに、ゆるりと視線を上げる。 

 ヴィヴィは最近気付いたのだが、匠海はセックスの最中、よく妹の顔を見つめてその表情を確かめてくる。

 けれど、そんな中でもたまにヴィヴィに視線を向けているのに、どこか瞳が虚ろだったり、うっとりと目蓋を閉じている事があって。

 その際に大抵、「気持ちいい……」と心底良さそうな声を上げていた。

 たぶんそういう時は、目の前のヴィヴィの存在なんて忘れていて、ひたすら自分の快楽を求めているのだろう。

 ヴィヴィは、実はそれが嬉しくて。

(お兄ちゃん、いっつもヴィヴィのこと、ばっかりだから……。もっと純粋に、気持ち良くなって欲しい……)

 ぬぷぬぷと小刻みに出し入れしていたかと思うと、ゆっくりと奥深くまで挿入して、ヴィヴィのドロドロの中を味わう匠海の目蓋がゆっくりと、閉じられて。

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