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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第107章
「あははっ しょうがないな。 “甘えん坊の妹のお守り” でもしますか」
羽織っていたシャツを脱いだ匠海は、サーフパンツ姿で立ち上がった。
いつもジムで鍛えている逞しく引き締まった躰に、ヴィヴィの薄い胸がどくりと高鳴る。
少し日焼けして兄の色素の薄い肌がピンク色になっているのが、なんか可愛くて。
にっこり微笑んだヴィヴィは嬉しそうに立ち上がり、一緒にプールへと向かった。
プールサイドに置かれている透明な浮き輪は、8の字型とOの字型があり、迷わず8のそれを取ったヴィヴィは、プールに飛び込んだ。
前にヴィヴィが、後ろに匠海が乗り込み、いざ 流れるプールの旅へと出発した。
全長1.6kmのそれは、チューブを移動していると、激しい急流、高波、滝などが襲ってきて、結構なスリルが味わえ。
ウォータースライダー(滑り台)にも繋がっていて、きゃっきゃと騒いだヴィヴィは、すっかり元気になっていた。
前に座るヴィヴィに両脇に、匠海の長過ぎる脚がにょきっと生えていて。
にやっと嗤ったヴィヴィは、その足の裏をこそばし始めた。
「こらっ やめろっ」
明るい声を上げて妹を制する兄に、
「あははっ こちょこちょ~っ」
いつも擽られる方ばかり経験していたヴィヴィは、ここぞとばかりに匠海を擽る。
流れの穏やかな場所から、急に洞窟の様な場所に浮き輪は流れて行き。
前にも後ろにも他の客がいないと悟った匠海は、
「そんな悪戯っ子は、こうするぞ?」
「ひゃんっ!? ……な……っ 何してっ!?」
後ろから伸びてきた兄の腕に、ヴィヴィの両胸は後ろから鷲掴みにされていた。
「ふ……、柔らかくて、とても気持ちいい」
鮮やかなピンクの三角ビキニが、飾りのフリンジと一緒に大きな掌に包まれ、ふよふよと揉み上げられて。
あまりの恥ずかしさに「だ、だめ……っ」とその手を掴めば、後ろから兄に婀娜っぽい声で囁かれる。
「どうして?」
「み、見られてるもん……」
360度を青い水槽に囲まれたチューブの中で、ヴィヴィは弱々しく主張する。