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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第107章
「あのね……? ヴィヴィも、ずっと一緒に、いたいけど……。2人して、何時間もいないと、変に思われる……でしょ?」
困った様にそう囁くヴィヴィだって、このまま兄が満足するまで、何時間だって受け止めてあげたい。
けれど、現実はそうはさせてくれない。
だってこれは、家族旅行――だから。
「しょうがない……。解った。1時間、な?」
「ん……」
渋々といった感じで了承を示す兄に、ヴィヴィは申し訳無さそうに声だけで頷く。
「じゃあ、1回目はアバヤ着たままで、しようか」
「……え……?」
(1回目……って?)
ぱちくりと灰色の瞳を瞬かせる妹に、兄はにやあと嗤う。
「それで、2回目はワンピース姿で可愛がって。3回目は水着着たまま。4回目は水着ずらしたヴィクトリアに、俺の上で可愛く跳ねて貰って。5回目はもちろん、生まれたままの姿のお前を、じっくり味合わせて貰おうか――?」
「……~~っ!?」
兄のありえないプランに絶句したヴィヴィは、声にならぬ声で喚く。
(そ、それ……。絶対に1時間で、終わらないでしょうっ!?)
しかしその訴えを発する前に、匠海は己の唇で妹の口を塞いでしまった。
早々に口内で我が物顔に振る舞う舌と、乳房を揉みこんで来る大きな両掌。
「……っ ……ぅ、は……んぅぅっ」
ワンピースと水着越しでも、強く揉み解されると途轍もなく気持ち良くて。
舌を兄に絡ませながら両腕で首に縋ったヴィヴィは、無意識に細腰を揺らした。
兄妹とも久しぶりの恋人の感触に、すぐに火が付き。
また許された時間も少ない為に、まるで焦った様に互いの躰を解し合う。
早々にヴィヴィの中に捻じ込んで来た匠海は、水着の下だけ脱がせた妹の躰を熱い眼差しで見下ろしながら、腰を振り。
しかし、物凄く興奮していたらしく、あっという間に果ててしまった。
「や、ば……、イっちゃっ た……っ」
照れた様にくしゃりと笑うその姿が、本当に可愛くて。
上から覆い被さってくる兄の黒髪を撫で、ヴィヴィは嬉しそうに微笑んだ。
「うん♡」
(ふふ。そんなに気持ち良く、なってくれたんだ……。嬉しいっ)