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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第107章           

「……ぁ……っ 抜いちゃう、の……?」

 哀しそうにそう囁く妹を、白いシーツの上に横たえた匠海は、小さく首を振り。

「ほら、俺が入ってくところ、見ててごらん?」

 妹の両太ももを抱え上げた匠海は、露わになった濡れそぼる膣口に、ゆっくりと己のいきった肉杭を沈めていく。

 薄紅色の小さなそこは、兄の吐き出した白濁で、ぐちょぐちょに汚れていて。

 そこにわざとゆっくりと含まされていく、紅く染まった匠海の太いもの。

 金色の恥毛の隙間から見え隠れする、あまりのも卑猥なその光景に、ヴィヴィの瞳が苦しげに細められたのも数秒で。

 与えられた身を焦がす熱の塊に、すぐに虜になって甘く啼き始めたのだった。





 しかしその10分後――。

 ぬ゛ぬ゛ぬ゛と厭らしい挿入音が響く寝室。

 それに被せ、先ほどから何度も発せられているのは、ヴィヴィの細い声。

「~~っ お、おにい、ちゃん……っ も、もう……」

(1時間、経っちゃってるの……)

 白いシーツの上に縫い留められたヴィヴィは、柔らかなそこを何度も愛され、既にくたりと弛緩している。

「五月蠅いっ 解ってる……っ」

 そう乱暴に妹を黙らせようとする匠海に、

「ぁんっ ……~~っ つ、突いちゃ……っ だめ、ん……ぁっ」

 言葉では兄を止めようとしているのに、その語尾は甘くて強請っているようにしか聞こえない。

「だって、止められないっ」

 そう子供の様に喚く兄に、ヴィヴィは「えぇ……っ!?」と驚嘆する。 

「ヴィクトリアの中、ひっきりなしに、俺に絡みついてくるし」

 ようやく腰を止めてくれた匠海の、発したその言葉に、

「……~~っ そんな、ことっ」

 自分でも解っていた中の具合に、ヴィヴィは瞳の下を朱に染める。

「っていうか、なんでお前はそんなに冷静でいられるんだ?」

「ふぇ……?」

(れ、冷静……? ヴィヴィが……?)

「前にセックスしたの、いつだか覚えてるのか?」

 やや非難の色を滲ませた兄の問い掛けに、ヴィヴィは困った様に眉尻を下げる。

「え……。えっと……、8月の頭……?」

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