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第107章 　 　 　　　 　　

　試合に出場するノービス、ジュニア、シニアの生徒達はもちろん、バッジテストを受ける生徒達も、下記のプログラムを振付けて貰う必要性がある。

　２・３級　：　２分

　４級　　　：　３分

　５・６級　：　男子４分、女子３分３０秒

　７級　　　：　（シニアの選手と同じ）ＳＰとＦＰ　

　ほとんどの生徒（シニアを除く）がコーチに振付けて貰うので、ジュリアンは多忙なのだ。

　ヴィヴィは現役選手なので、毎日のレッスンの補佐等はさせられない。

　それならば、ヴィヴィ自身の肥やしにもなるであろう　“振付の手伝い”　をさせようと、母は思ったらしい。

　二つ返事で了承したヴィヴィは手始めに、２級を受ける予定の生徒の振付に着手したのだった。

　月曜日　ロシア語家庭教師。

　水曜日　モダンバレエのレッスン

　木曜日　（行ける時は）東大スケート部の練習

　週末　　ピアノ・ヴァイオリンのレッスン

　それに加えて、自動車教習所通い、振付の手伝い。

　超多忙のヴィヴィは、目の回るほど忙しい夏休みを送る事になったが。

　それでも毎夜の匠海の添い寝と、日曜の逢瀬に癒され、活力を貰い頑張ったのだった。

　８月２７日（金）～２９日（日）は新横浜スケートセンターで行われた、フレンズ・オン・アイスにゲスト出演し、３日間５公演を演じきり。

　８月最終日。

　双子の元に届いた１通のメールに、２人はクリスのリビングで笑い転げていた。

　それはアイスダンスの渋谷兄妹から送られてきた、ＴＨＥ　ＩＣＥの舞台裏動画だった。

　今回は双子も沢山協力して撮り貯めた物だったので、大体の内容は把握していたが。

　それでも斬新な編集と、スマホとデジカメで撮ったとは思えない出来映えに感嘆し。

　そしてその内容に吹き出した。

　毎夜開催された　“納涼　怪談大会”　様子や、双子プログラムで使用した　“骸骨クン”　を使ったドッキリ等。

　４分程の動画を見終わった双子は、一緒にメールの文章を考えて渋谷兄妹に送った。

　きっと数日後には、YouTubeにＵＰされて、ＴＨＥ　ＩＣＥに来てくれたお客さんや、その他のフィギュアファンを楽しませてくれる事だろう。