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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第108章          

 その後、ヴァイオリンのレッスンも施してくれた白砂と別れ。

 家族揃って遅めのディナーを採ったヴィヴィは、書斎に籠って明日の講義の予習をし。

 早めに湯を使って就寝準備を整え、寝室へと下がった。

 スマホで「ヴィヴィ、もう寝る~♡」と打った直後、匠海は妹の寝室にやって来た。

 いつも通り、嬉しそうに兄に飛び付いたヴィヴィを、匠海は抱き留めてくれたのだが。

「白砂先生が、俺と同い年だったなんて、聞いてないぞ……?」

 第一声、ぼそりと呟いた匠海は、何だか不機嫌そうだった。

「え? そうだった?」

(あれ? ヴィヴィ、毎日あった事。お兄ちゃんに包み隠さず、話してるけど? 今先生の年齢、言って無かったかな?)

 腕の中できょとんとするヴィヴィに、匠海の言動は、更に雲行きを悪くする。

「それに、レッスン3回目で、あんなに打ち解けて……。なんか、気に食わないっ」

 唸る様にそう呟いた兄は、右手を滑らせ、ナイトウェア越しに妹の脚の付け根に触れてきて。

「え、あ……っ き、昨日も、したのにぃ~~……っ」

 3本の指の腹で、柔らかなそこをふにふに揉み込まれれば、敏感なヴィヴィはすぐに甘ったるい声になってしまう。

 昨日の夜。

 匠海の同伴者として、経営者倶楽部のパーティーへと赴き。
 
 その際、ヴィヴィの纏っていた深紅のドレスに興奮した匠海は、会場となったホテルに急遽 部屋を取り。

 あろうことかそのまま妹を連れ込んで、ねちっこくその躰を抱いていた、

(ふ、2日連続なんて……。ヴィヴィ、えっちな子、になっちゃうぅ~~……)

「いいだろ? まだ、23時だ。ほら、ヴィクトリアの乳首、もうエッチになってるし?」

 少し虐められただけで、薄紫色の生地を押し上げる2つの尖りの存在を、視線と言葉で指摘されて。

「あん……っ もう、お兄ちゃんの、エッチ~~っ」

 頬を薔薇色に染めたヴィヴィが、羞恥を覚えて兄の首に顔を埋めれば。

 その耳朶に吹き込まれるのは、躰の髄という髄を、どろどろに蕩けさせてしまう、蠱惑的なテノール。

「俺以外の男といちゃいちゃする “悪い妹” は、徹底的に躾けないとな?」

「……~~っ!?」

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