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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第108章          

「はぁ……っ ぁあ、気持ちいい……」

 そう喘ぐ匠海の視線はまっすぐに、ヴィヴィに埋めたそこに落ちていて。

 くにくにと苛める指先の下、薄紅色に染まった兄の陰茎は、2cm程入りきらないでいた。

(はぅう……っ 太い、よぉ……っ お兄ちゃんの、太いの。ヴィヴィの中、拡がっちゃう~っ)

「ああ、もうっ 我慢の限界……っ」

 そう呻いた匠海は、ヴィヴィの制止も聞かず、上からぬぷぬぷと妹の奥深くを抉り始める。

「……ふぇ……? あっ だめ……っ 突いちゃ、やぁっ!? きゃぅ~~っ あっ あ、あぁっ アっ」

 真ん丸に見開かれたヴィヴィの瞳には、ぶわりと透明な涙が盛り上がる。

「ぁんっ ふと……っ 太ぃ~~、も、ダメっ イっちゃ……っ」

 胸が痛い。

 肉芽を弄られるだけで、目蓋の裏に火花が散るのに。

 限界を訴えるそこを、我が物顔で突かれれば。

 ずるると抜かれる際、膣粘膜まで引き摺り出されそうなほどの兄の太さに、腰全体が痙攣する。

「ああっ クリトリス、弄られながら、俺ので、イキなさいっ」

 兄の赦しを得て、ヴィヴィの思考が薄らと霞がかる。

 ぼろぼろと零れる涙で歪む視界の先。

 蜜を纏って淫らに蠢く兄の指先。

 徐々に激しく、深く、自分を犯してくる兄の分身。

 それらを細めた瞳で見つめながら、ヴィヴィは絶頂を迎えた。

「ひゃぁぅうううううっ ~~~っ!!!」

 ぐっと反り返った躰は、狭いソファーでは逃げ場が無くて。

 白い爪先だけぴんと伸ばした躰は、一瞬の硬直の後、ぶるると震える。

「……っ ぅあっ 持って、かれる……」

 兄のその呻きを聞いた後から、ヴィヴィの記憶はあやふやだ。

「……ぁ……、ぁう……っ、ふ、ふとぃ~~」

「ああ、気持ち、いいな?」

 そうあやす様に囁きながらも、匠海の腰は止まらなくて。

「んっ 太いの、……はぅうう~~……っ」

「ヴィクトリア、太いのも硬いのも、好きだもんな?」

 匠海の声に促され、ヴィヴィは自分を愛して気持ち良くしてくれている、兄の陰茎をうっとりと見つめる。

「……すきぃ……」

 涙腺がいかれた様に、涙が溢れて止まらない。

 泣きながら「太いのが好き」と言う、妹のあまりの乱れ様に、匠海の陰茎がびくびくと震え始めた。

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