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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第108章
妹の楽しそうな様子に、匠海は苦笑しながらも付き合ってくれた。
男性の象徴でもある喉仏をぺろぺろした時は、さすがに「ギブ」と言われたが。
「あ、の……、ここも、舐めて……い?」
おずおずと尋ねるヴィヴィに、匠海は微笑んで頷く。
「いいよ。でも、1分だけな?」
いつも通りの兄の返しに、
「え~……。んっと、今日は2分でっ」
ヴィヴィはそう粘ってみる。
だって、匠海の分身を舐めてあげる時が、兄は一番気持ち良さそうな声を上げてくれるし。
「駄目。じゃあ、間を取って、1分半」
何故か頑なな匠海に内心首を捻りながら、ヴィヴィは「ふぁ~い……」と了承し、兄の股の間に座り込む。
色素の薄い無毛のそこを、舌で辿り始めれば、やはり兄は気持ち良さそうで。
きゅっと強張る腹筋の影が濃くなり、時折息を呑む気配も伝わってくる。
両手を添えながら根元からねっとり舐め上げて行けば、先程よりも浮き出る血管の太さが顕著になる。
掌で優しく扱きながら、根本よりも下にある袋をかぷりと食む。
全部を口に含むことは無理だが、薄い皮膚の下のコロコロした感触を舌で追えば、
「はぁ……っ ヴィクトリア。エッチな子だね」
そう嬉しそうな声が降ってきた。
左右それを繰り返し顔を上げたヴィヴィは、大きな亀頭に舌全体を押し当てる。
竿の部分よりさらにすべすべのそこを舐めていると、ヴィヴィの薄い胸がトクトクと鼓動を早くしていく。
(なんか……、美味しい、の……)
鼻孔をくすぐる肌の香りと、うっすらとする しょっぱい味。
もっと味わいたくて、薄い唇の中に兄の亀頭を咥えていく。
いつもなら、そうする前に時間切れで「もうダメ~」と遮られるが、今日の匠海は違った。
「あぁっ 駄目だよ、ヴィクトリア……、そんなもの、咥えては……っ」
そう掠れた声で窘めてくるのに、その声は明らかに悦んでいて。
ちらりと兄を見上げたヴィヴィに、匠海は怠惰な瞳を向けてきた。
(やんっ えっちな顔……。お兄ちゃん、凄く色っぽいの……)
端正な顔に宿るのは、妹にこの行為を辞めさせたいのに、抗えない快楽と板挟みになって苦悩する表情。
ヴィヴィからしたら、なんでそんなに頑なに、自分にここを舐められるのを我慢するのか分からないが。