この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第109章
何度も角度を変えて兄の唇と舌を受け止めていると、いつの間にかデスクの上に背中を預けさせられていた。
木の固い感触にちらりと視線をやれば、先程まで兄が使用していたノートPCは、きちんと脇へと寄せられていて。
「ああ、マズイ……」
唇を離した兄の言葉に、ヴィヴィは「え?」と不思議そうにデスクの上から兄を見上げる。
「いや……、ここでヴィクトリアを抱いてしまったら、ここに座る度にお前のことを思い出して、仕事にならない」
何を言い出すかと思えば、そんな事。
「……うふふっ やった!」
勝ち誇ってそう喜ぶヴィヴィに、
「ああ、なんて小悪魔を愛してしまったんだろう、俺は!」
と、匠海はやや芝居ぶって己を嘆いた。
結局そのまま、デスクの上でヴィヴィは愛されて。
その間も「痛くないか?」と確認してくれる兄の優しさに、ヴィヴィは嬉しくなって自分からも腰を揺らし、匠海を悦ばせた。
どくどくと吐き出された暖かなものに、恍惚の表情で呆けるヴィヴィを、匠海はずっとその頭を撫でて見守ってくれていて。
「ほら、お風呂入ろうね」
もう可愛くて堪らないと緩み切った表情を浮かべ、妹を抱き起そうとする匠海に、ヴィヴィは両手を付いて突っぱねた。
「……っ やだっ!」
妹の思いがけない抵抗に、匠海は灰色の瞳を見開いて驚いていたが、
「ヴィクトリア……。いい加減にしなさい」
さすがの兄も、少し厳しい口調でヴィヴィを窘める。
そんなに何度も性行為を持ったら、妹の躰に良くないから。
それも理由の一つだろうが、兄にはそれ以外に譲れない理由があって――。
ちらりと壁の時計に視線をやった匠海に、ヴィヴィはカッとなり。
まるで意地とでも言わんばかりに、寝ころんでいる大きなデスクの上で、寝返りを打った。
「ヴィクトリア……?」
兄の躊躇いの声を聴きながら、ヴィヴィはデスクの天板の上に両手と両膝を着き躰を起こす。
見せつけるように、白いシャツから露わになった小ぶりな尻を揺らせば、
先程まで兄を受け入れていた膣口が、解れたそこから白い粘液を滴らせて誘う。