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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第110章
日々の仕事の疲労や些末な悩み。
それを和らげる様な、癒される様な、素敵な夢を、睡眠を。
そして、
その夢の中に、少しでも自分が居たら嬉しいのだけれど――。
7月9日(土)~10日(日)。
マリンメッセ福岡ではFantasy on Ice2021が催された。
年2回開催されるそれは、次は北陸の石川県で予定されている。
毎回、アーティストを招いて音楽とスケートの融合を図る、そのエキシビション・ショー。
昨年は平井 堅が参加し、複数のスケーターと共演し。
その中にはクリスもいて、『LOVE LOVE LOVE』を踊ったのは記憶に新しい。
そして今年のゲストは、Dreams Come True――日本を代表するアーティスト。
ヴィヴィの他にも3名の国内外のスケーターがコラボし。
その中でも、ヴィヴィは羽生(はぶ) 結弦が滑った『さぁ鐘を鳴らせ』が気に入った。
『Snow Dance』 × 鈴森 明子
『何度でも』 × ハン・ヤン(中国)
『LOVE LOVE LOVE』 × 篠宮 ヴィクトリア
昼夜合わせて、2日間で3回滑ったのだが。
ヴィヴィ自身が振付けた『LOVE LOVE LOVE』は、観る人によって違った感想を得られた。
現在 “ラブラブ街道まっしぐら” らしい鈴森 明子には、「幸せ感がひしひし伝わってきた♡」と言われたし。
“泥沼の末に失恋して1ヶ月”……のジャビエル・フェルナンデス(スペイン)には「……切ない……」と、ウソ泣きされたし。
“絶賛 片思い中” らしい村下 佳菜子には、「あ゛ぁ~~っ 告白したい゛~~っ!!」と喚かれた。
(振付って、面白いなぁ……)
初めてプログラムを振付けたのは、14歳の時のエキシビ『When you wish upon a star』。
あれからもう、両手では足りないくらい振付に関わってきた。
スケーターの個性を生かすも殺すも、振付次第。
そして、その曲に乗せて伝えたい事を表現出来るのが、最大の魅力だろう。
「………………」