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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第110章
「……ごめんな。お前、試験中、なのに……」
謝ってはくるが、要求を撤回する様子は全く無い匠海。
ヴィヴィは心の中で苦笑しながら両腕を伸ばし、精一杯甘えた声で強請った。
「ううん。抱っこ……」
「……っ そ……こっ だ、ダメぇ~~っ」
その掠れた嬌声に、激しく突き上げていた匠海は、一旦腰を止めてペットボトルの水を与え。
「んっ? ここ、もっと突いて、って?」
更に抉る様に弱い膣裏を亀頭で小突き回し、長い竿でごしごしと擦り上げてくる。
もう何度目かになる頂点を極めながらも、ヴィヴィは匠海の攻めに必死に喰らい付いていた。
「ひやゃああんっっ ……~~っ ふぁっ!? やっ そ……れ、凄い……っ!!」
達したばかりでひくつく膣壁を、その長さでずるりずるりと抜き差しされれば、もう自制心なんて吹き飛んでしまう。
兄の腰の動きに合わせ、絡ませた脚で腰を寄せて行けば、快感は増幅して。
「あんっ ゴリゴリ、だめぇ~~……、そこっ バカ……に、バカになる、からぁ~~っ」
口では否定の言葉を紡ぎながらも、薄い唇からは透明な蜜が滴たっていた。
細い肩を、脇の下から入れた両腕でがっしり固定してくる兄。
その匠海に訴えるように、小ぶりの乳房の真下に、切なそうに両腕を巻きつけて強調する。
次は、このささやかな胸も愛して欲しい。
そう言外に滲ませた妹の痴態に、匠海が感激したように瞳を細めた。
「ああ、可愛いヴィクトリア……っ もっと、乱れてっ」
Pi Pi Pi Pi Pi……。
寝室に微かに響くその電子音に、匠海は口内に含んでいた薄紅色の尖りを離した。
「ああ、もう1時間か……」
そう零しながらベッドサイドに腕を伸ばした兄は、どうやら律儀に1時間を測っていたらしい。
スマホのタイマーを切った匠海は、組み敷いた妹の首筋に、ぽすりと顔を埋めた。
そうするとヴィヴィの顔の傍に、当たり前だが匠海の襟足が来て。
そこに細く高い鼻をすり寄せれば、微かに香る兄自身の香りにうっとりしてしまう。