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第110章 　 　　 　　 　

　舐めにくかったのか、ぐっと腰を持ち上げられる感覚に視線を向ければ、

　高く抱き上げられたそこにむしゃぶり付いている匠海の姿に、くらりと眩暈を覚えた。

　細い両脚が空中で所在無げに揺れ、そして兄の両肩へと落ち着く。

　じゅるると大きな音を立てて蜜を吸われ、肉厚の舌で敏感な入り口付近を丹念に舐め取られれば、

　もう意味を持たない喘ぎが、引っ切り無しに薄紅色の唇から洩れた。
　
　やがて引き抜かれた舌の代わりに与えられたのは、２本の指。

　尖りを唇で吸われながら、解れ始めた膣内を指で撹拌されて。

「ぁあんっ　気持ちいいっ　きもち、いいょぉ……っ」

　ちゅぷちゅぷと辺りに響く挿入音に被せ、ヴィヴィの心底良さ気な声が響く。

　単調な出し入れをされると、自分でも快楽を摘み取ろうとばかりに、無意識に腰が揺れてしまい。

　口内で愛されている肉芽の後ろを中から抉られると、まるで腰が抜けてしまいそうなほど、躰に力が入らなくなる。

　そして、手首を返して膣裏を指先で辿られれば、膣内の動きは一層激しくなる。

　膣よりも更に奥がかぁっと熱く感じた頃には、ヴィヴィはイってしまっていた。

　兄の頭を両側から太ももで挟んだヴィヴィは、それ以上閉じられない股に途轍もない切なさを覚え。

　そしてその代わりとでもいう様に、ぎゅううと兄の指を締め付ける。

「凄く、締まってる……、ああ、今　ナカに挿れたら、途轍もなく気持ちいいんだろうな」

　やっとクリから唇を離した匠海は、そう羨ましそうに囁きながらも、指先だけは膣裏をくにくに掻いていた。

「ぁ～～っ　あ……、ァ――……んぅ……」

　太ももの拘束を緩められて、腰をシーツの上に降ろされたのに、

　匠海は絶え間なく膣内の指を動かしていて。

　がくがくと全身を痙攣させながら、両手で兄に縋り付くヴィヴィは、もうそれをやめて欲しくて、はしたなく強請った。

「……～～っ　も、もう、ちょうだい……？」

　細いけれど縦横無尽に動き回れる指にこれ以上　膣内を弄られたら、気が狂いそうだった。