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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第110章
「ひゃっ!? おにぃ、ちゃ……っ ああんっ」
どこもかしこも擦られ、捏ねられ、突かれて。
そこから生み出される腰が重く感じる程の愉悦に、ヴィヴィの両脚が兄の腰の傍でがくがくと揺れていた。
抱き竦められたそこには兄の香りが充満していて、
はっ はっ と吐き出される兄の息が愛おしくて。
汗ばんだ肌も、逞しい筋肉も、自分を穿つ堪らない熱も、
全てが「ヴィヴィを愛している」と伝えてくれる。
「ほら、また、ぴくぴく、してる……っ イっていい、よっ」
妹の膣内の具合を言葉にしてくる兄に、ヴィヴィは小さく首を振って訴える。
「はぅ~~っ イ、いっしょ、に……っ」
「ん。一緒に、イこう……っ」
匠海のその言葉に、ヴィヴィの蜜壺がきゅううと収縮し。
そこを物凄い音を立てながら兄が掻き回し。
「あんんっっ あっ おに、ちゃ……、ちょう、だいっ!」
ぞくぞくと全身を震わせながら、達する直前にそう懇願したヴィヴィ。
「……――っ」
「ひあ……!? ~~っ やぁあっ んん~~……っ!!」
空虚なそこに、ヴィヴィは泣きそうな声を上げながら果て。
そして、自分からは見えない膣口に、火傷しそうなほどの熱を感じていた。
「……ぁ……、ふ……っ ぁん……」
躰が達した余韻を引きずりながらも、ヴィヴィは今の状況が解らなくて狼狽える。
(ま、た……? な、なんで……?)
2度も自分の中で吐精しなかった兄。
この寝室に入った時に「ピルを飲んでいる」と、ちゃんと伝えた筈なのに。
「はぁ……っ 勢い良すぎて、抜けてしまった……」
達する寸前に陰茎が抜けた理由をそう説明してくれる兄に、ヴィヴィは困惑しながらも呟く。
「……ん……」
匠海はしばらくそのまま、腕の中に抱き締めたヴィヴィを撫でていたが。
その妹があまりにも静かな事に気付き、抱擁を緩めて顔を覗き込んできた。
金色の乱れた髪の中にある小さな顔には、色んな表情が浮かんでいた。
戸惑い。
困惑。
不安。
そしてその中でも濃かったのが、淋しさの感情。