この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第110章          

 どうなってもいい。

 今この瞬間が良ければ、それでもういい。

 愛とか恋とかどうでもよくて、

 ただただ互いが互いを欲していた。

 あまりに即物的で、獣じみたその行為。

 羞恥心など頭の中から弾け飛ぶ。

 何度も上下を入れ替わって互いを貪った兄妹の躰は、どちらのものか判らない汗と体液で濡れそぼり。

 紫色に染まり始めた宵の空に、生気を失ったつがいとして、青白く浮かび上がる。

 何度達したのか。

 どれだけの時間、そうしていたのか。

 もう意識が朦朧とし始めたヴィヴィに、匠海が最後を告げる言葉をやっと吐く。

「ほら……っ 俺を、いっぱい、味わいなさい……っ」

 シーツに沈んでいた腰を掴まれて、

 互いの汗で一度滑って離れた掌は、絶対に逃さないという風に、がっしりと掴み上げてくる。

 そして激しい注挿の後、腰を深く落としてきた匠海。

 前にも後ろにも、逃げ場なんて無い。

 子宮口の窪みにぐっと押し込まれた亀頭の先は、更に奥に入りたそうに暴れていた。

 苦しそうに咽喉を鳴らし、金色の頭を振り乱すヴィヴィ。

 スプリングに沈む華奢な腰とは裏腹に、

 最奥に跳ね返る飛沫の熱さに、細い背筋が弧を描いて跳ね上がる。

「ひぅう……っ!? あ、ぁ゛……、うぁあああああっ」

 高く細い声で喘ぐヴィヴィの瞳からは涙が零れ、その小さな頭の中は息も詰まりそうな快楽一色に染まった。

(出て……る~~っ いっぱい、あったかいの、かけ、られてるぅ……っ)

 気持ちいい。

 気持ちいい。

 頭の中がそれだけで塗り潰され、

 もう、何も考えられない。

 どくどくと注ぎ込まれる兄の精液。

 そして常と同じく、亀頭の先で粘着質なそれを撹拌しながら、敏感なそこに塗り拡げられて。

 がくがくと痙攣する妹を、まだ許さないといたぶり続ける兄。

 天国を見たまま降りて来られないヴィヴィの意識は、徐々に薄れ始め。

 そして、白一色だった世界は、墨汁が垂らされた水の様に、徐々に黒一色へと塗り潰されていった。

 


/2774ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ