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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第110章          

「じゃあ、ここにいるみんなは、ジュリアンには「し~~」な?」

 従兄のロンの呼び掛けに、総勢10人が申し合わせたように頷いて笑った。

「そうそう、そのジュリアンから良いもの預かったのよ。これ、観せてくれるかしら?」

 日本人の祖母の呼び掛けに、傍に控えていた執事が何やら預かり、壁際のテレビへと近付いて行く。

 ヴィヴィは執事のリーヴが淹れてくれたハーブティーに口付けながら、不思議そうにその様子を見守っていた。

 しかし、大型液晶画面に現れた映像を見て、瞬時にそれが何であるかを悟る。

『各国のトップスケーターが、愛知へ集結。ロッタ Presents THE ICE2021! 浅田真緒が新エキシビを初披露。表現力豊かに、そして伸びやかに真緒ワールドが全開。さらに、THE ICEならではの篠宮兄妹のコラボレーションや、グループナンバー等、見どころは盛りだくさん。放送は明日午後3時から!』

 テレビから流れてくる、女子アナウンサーの軽快な喋り。

 父の兄家族は、ほとんど日本語が解らないのだが。

『明日の、THE ICE ぜひ見て下さい』

 画面いっぱいに映し出された、ヴィヴィの憧れの浅田の笑顔。

「真緒ちゃ~~ん♡」

 胸の前で両手を組んで萌えるヴィヴィの瞳の先、THE ICEの映像を編集したらしい動画が進行していく。

 女子グループナンバーは、『ピンクパンサー』。

 蛍光ピンクのノースリーブシャツと、デニムのホットパンツを纏った女子8名が、

 ♪タラッ タラッ タラッタラッタラタラ~ラ ラ~~ タララ~ラッ♪
 
という、サックスの音色に乗って、ノリノリで踊っていた。

「やっぱり、ヴィヴィが一番可愛いなあ」

と、親バカ全開の父に対し。

 ヴィヴィは「真緒ちゃんの隣で滑ってるヴィヴィ♡」と変な興奮の仕方をしていた。
 
 次に、男子グループナンバー『マンボ』。

 高畑 大輔振付のそれは、8名がオレンジやら赤やらの胸が大きく開いたブラウスを纏い。

 なんとその胸元には、胸毛まで貼り付けている手の込みよう。

 これには、従兄姉達が腹を抱えて笑っていた。

「あっはっはっ ク、クリスに胸毛! あの、ひょろっひょろに胸毛っ!!」

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