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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第110章          

 こくこくと頷くヴィヴィに、匠海は満足そうに「はぁ」と熱い吐息を漏らす。

「俺も……。ヴィクトリアとここで、こんなことしてるのに……。良過ぎて、すぐイキそう」

 うっとりと見上げてくる兄に、ヴィヴィは切なくて瞳を細める。

(良かった……。お兄ちゃんも、ヴィヴィと、同じ気持ち……)

 白く広いベッドの上。

 一緒にいる2人が同じ気持ちを共有している。

 本当だったら、それだけでも凄い奇跡。

 それが、濃い血の繋がりを持った男女――ならば、特に。

 先程まで恐怖で縮こまっていた自分は、兄を受け止め始めると、徐々になりを潜めて行った。

 内側から、これ以上無い太いもので押し広げられて、

 時折最奥を確認するように、ゆっくりと先っぽを押し付けられて。

 ヴィヴィがその度に必死に声を押し殺すのを、匠海は若干楽しんでいる気も、しなくは無いが。

 掌にすっぽりと隠されてしまった、頼りない乳房。

 しかしその先端は、長い指の間に挟まれて、きゅきゅっと扱かれてしまう。

 柔らかく愛される白い膨らみと、苛められる薄紅色の尖り。

 どちらもが膣に直結するほど好くて、ヴィヴィの奥からは また新たな蜜がとぷりと吐き出された。

 行き場がなくて、兄に引き伸ばされた膣口から、じわじわと滲み出てくる透明な愛蜜。

 内でも外でもそれを感じた匠海が、「敏感で、可愛いね」と褒めてくれる。

 「お兄ちゃん」とその名を呼びたい。

 「気持ちいい」「愛してる」、そう、言葉にして伝えたい。

 そう思うのに、実際に唇から洩れるのは、押し殺した吐息だけ。

「ふ……っ んんっ ふぅ~~ん」

 無意識に揺れてしまう腰。

 兄の無毛の肌に、自分の金色の毛が濡れて張り付くのが、途轍もなく卑猥で。

 絶えず可愛がられる胸からもたらされる刺激に我慢ならず、ヴィヴィはゆっくりと腰をくねらせ始めた。

 初めは肉芽も一緒に弄れる様に、前後に擦り付けてみる。

 蜜に濡れそぼったクリが、兄の腹筋で擦れる度に、目の前がチカチカ明滅する。

 そればかりに没頭しそうになっていると、匠海の掌がするすると胸から降りてくる。

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