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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第110章
ぐっと持ち上げられる子宮口。
匠海の分身は本当に大きくて太くて……長くて。
全てを収めようとすると、あまりの圧迫感で吐き気までもよおしてしまう。
けれど、兄の弱点は亀頭の先を愛されること。
敏感なそこを自分の最奥で、とんとんと叩いてあげる。
「……――っ あ、駄目……だよ」
そう弱々しい声で兄が止めるのは、ヴィヴィの為。
優しい匠海は、自分の快楽よりも妹の苦しさのほうが辛いから。
(大好き……っ 本当に、もう、好き過ぎて、どうしていいか、分かんないの……っ)
だから、何度もそれを繰り返す。
肉芽を擦り付けながら、最奥に兄を迎え入れて、甘く甘くそれが蕩ける瞬間を夢に見る。
早く、ちょうだい?
ヴィヴィに、頂戴。
お兄ちゃんの愛の証し――唯一目で見て、躰の奥でも感じることが出来るものを。
「ああ、ヴィクトリアっ で、出る……っっ」
そう押し殺した声で叫んだ匠海。
がっちりと掴み上げられた腰に、更に下から兄に突き上げられる。
ギシッ ギシッ
数度スプリングを軋ませた兄は、そのままヴィヴィの最奥で欲望を解き放った。
「……っ ん゛んっ!? ――っ ふぅううんっ」
敏感過ぎる自分の最奥を濡らす、暖かな兄のもの。
それを瞬時に感じ取ったヴィヴィの蜜壺は、もうこれ以上無いほど収縮した。
(あぁんっ 気持ちい……っ ヴィヴィ、も、イっちゃぅう~~……っっ)
薄い胸の奥、魂が震えていた。
肋骨に守られたその居場所から突き抜けて、
何処かへ飛んで行って仕舞いそうなほど。
そんな狭い場所では厭だと、
心臓が暴れて解放を、昇華の許しを求めてくる。
「ヴィク……っ トリ、ア……っっ」
色っぽい兄の嬌声。
誰にも聞かせたくない、愛しい人の声。
そんな幸せな声音に包まれながら、ヴィヴィは身も心も蕩ける世界を漂った。