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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第111章                 

 兄に対して、小ぶりなお尻を突き出す格好を取らされたヴィヴィ。

 初めは「やだっ 恥ずかしいぃ」と困り果てていたが、

 匠海が自分の背後に跪いて、ゆっくりと舌で解し始めてくれたのを感じると、今度は切なくて甘い声で啼き始めた。

 兄の舌だけで達したヴィヴィを、匠海はねっとりと視姦しながら指でも解し、

 そしてヴィヴィが「欲しい、の……っ」と懇願してやっと、兄は中に分け入って来てくれた。

 けれど、

『……あ゛……、ごめん……』

 やっと与えられたと思った兄の昂ぶりは、何故かすぐに暴発してしまって。

 そして、

『はあ、なんか……、お腹空いた』

 そう呟いた匠海によって、ヴィヴィは火照った躰を沈められることもなく、このダイニングへと連れて来られたのだ。





(お、鬼……っ ドS~っ ていうか、ふぇ~ん、切ないよぉ~~……っ)

 たぶん数分しか、匠海と繋がれなかった。

 浅いところで出されたから、一緒にイケなかったし。

 それに、

「ふ……。さっき、全部 掻き出してあげただろう?」

 いつの間にか、目の前の席からヴィヴィの隣の席に移って来ていた匠海に、耳元で囁かれて。

 椅子の上で飛び上がって驚いたヴィヴィは、その拍子に腰を揺らしてしまい、

 くちゅり

 微かな蜜音が、その場に鳴った。

「~~~っ!?」

(ぜ、ぜぜぜぜっ 絶対聞かれた、今の……っ)

 戦々恐々と、次に来るであろう兄の意地悪なセリフに怯え、身構えるヴィヴィ。

 なのに、隣の匠海はヴィヴィの強張った顎を自分の方へと向けさせると、肉の巻かれたアスパラガスを口内に含ませる。

 正直、食事どころじゃないのに。

 確かに、早漏の如き速さで達してしまった匠海は、ヴィヴィの膣内に吐き出したモノを、指で掻き出してはくれたけれど。

 その際にも、妹の良いところを、指先で何度も擽って虐めてきて。

 だから今、バスローブに隠されたヴィヴィのそこは、物凄く恥ずかしいことになっていた。

「駄目だよ、ヴィクトリア。ほら、ちゃんと咀嚼しなさい」

 歯を噛み締めて甘苦しい痺れに耐えているヴィヴィを、バスローブ姿の匠海はその頬を指先で突いて、「噛んで飲みこめ」と諭してくる。


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