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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第111章                 

「……お、お手柔らか、に……」

 くぐもった声音でそれだけは言い置いたヴィヴィは、大人しく目の前のマスカットを摘まむことにした。

「ああ、可愛らしいおしりだ」

 そんな褒め言葉にも何て返していいか分からず、聞き流す。

 自分の太ももの上を跨いでいる兄の、好き放題だ。

「ふ……。ヴィクトリアは、どこもかしこも白くて綺麗だな」

 しばらくして直に触れ始めた匠海に、とうとうヴィヴィに泣きが入る。

「た、食べられないよ……」

 頭だけを捻って振り返れば、とんでもなく愉しげな兄と目が合う。

「ん? 揉むだけだから」

「うぅ……」

(が、ガマン……っ お兄ちゃんが物凄く喜んでるんだから、揉まれるくらい、我慢――っ!!)

 惚れた弱みとばかりに、歯を食いしばって耐えていたヴィヴィ。

 しかし、その長い指先が怪しげな動きを見せたことにより、膝から下をぱたぱたと動かし抵抗を始めた。

「そ……っ んなと、こっ ダメ……っ!」

 割れ目を指の腹で擦られ、ヴィヴィの小さな尻がきゅうと縮こまる。

「あ、こら。力入れるな」

 体脂肪率7%のヴィヴィは、脂肪が少ない。

 よって力を込めると、かちかちになってしまう。

(む、無茶言うなぁ~~っ!?)

 目を白黒させるヴィヴィの腰を、匠海は何故か掴み上げ。

 そしてあろうことか、そこに顔を埋めてきた。

「んな゛……っ!?」

 ソファーの上に突っ伏して、お尻だけを高く上げて、兄の舌に愛されている。

 恥ずかしすぎるその状態に気付いたヴィヴィは、前へ前へと両腕を使って逃げる。

 いわゆるホフク前進を始めた色気皆無の妹を、匠海が逃す筈も無く、更に自分の方へ引き寄せた。

「~~っ!? やぁっ ひ、引っ張っちゃ……っ」

 もうそれからは、兄の独壇場だった。

 小ぶりな膨らみを、かぷりと咥えて楽しんでいたかと思えば、

 薄紅色の恥ずかしいそこを、わざと水音をさせながら舐めて解す。

 そして蜜を湛えた膣口に与えられる長い指に、ヴィヴィはとうとう耐え切れなくなり涙声で訴えた。

「ふぅ……っ あ、味見、いやぁっ」

 銜え込まされた中指がくるりと中を辿る度、膣粘膜は悦んで絡み付きに行く。

 もっと掻き回して。

 ごしごしして――と。

 だから、今は最後までする気がないなら、これ以上は駄目。


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