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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第111章                 

 自分の中に留まった熱い肉の塊が どくどくと脈打つ様子さえ、手に取るように解り、

 きっと匠海からも、自分の膣の具合を全て読み取られている筈。

 性的快感を得る為だけに存在する小さな細胞の塊は、あっという間にヴィヴィを高みに昇りつめさせた。

「……ひ……っ ひぅううっ あ……、ぁあ……っ ~~~~っっ」

 兄とひとつになったそこで、小さな爆発が起こる。

 瞳を細めた視界の先、愛おしそうに自分の顔を覗き込んでいる匠海の美しい顔。

 イク時の恥ずかしい顔を至近距離で見られながら達した事で、ヴィヴィの蜜壺は更に甘くきゅうんと疼く。

「良く出来ました」

 そう妹を褒めた匠海は、指を添えたクリをまた弄りながら、ゆるゆると膣に収めたものを出し入れし始める。

「……っ!? あぁ……、だ、め~~……っ」

 敏感な肉芽を愛されて、匠海の全てをつぶさに感じながら果てたばかりなのに。

 その興奮と熱が冷めやらぬ中、外も中も愛されてしまうなんて。

「ん? だって、ヴィクトリア。好きだろう? これ」

 外れてしまっていた妹の指を捕らえた匠海は、また一緒にクリトリスを扱き始める。

 そして、止められる事の無い、長い永い兄のストローク。

 自分の指の下で、硬い陰茎がごりごりと自分を抉っているのが、嫌というほど伝わってきた。 

「はぅっ あっ あぁ……、だ、ダメぇ……っ あ、あ、あっ」

 肉杭に絡みついた卑しい粘膜まで、一緒に外に引きずり出されそうで。

 そんなありえない恐怖に、ゾクゾクと腰が戦慄く。

 気持ちいい。

 気持ちいいの。

 自由な左腕で兄の首を手繰り寄せたヴィヴィは、弧を描く唇を無心に啄む。

 私の全てを引き摺り出して。

 私の全てを暴いて。

 私の全てを奪って。

 自分の全てを曝け出すことが、こんなにも快感だなんて。

 弱い部分を虐められる度に、躰が喜びに打ち震え。

 「厭らしい子だ」と苛められる度に、心が歓喜に咽ぶ。

 あまりに強い、神経を焼かれるような刺激に、勝手に逃げようと暴れる躰。

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