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第111章 　 　　　 　　　 　　　　 　

　そんな華奢すぎる肢体を、匠海は何の苦も無く組み敷いて、更に激しく突き上げる。

　そして、

　存分に妹を味わった兄は、シーツの上の逃げ場のない腰を、更に上から抑え込む様に、自身の下半身を押し付け、

　結果、ヴィヴィの一番深いところに、己の欲望を注ぎ込んだ。

　２度目となる吐精で、狭い膣内に収まらなくなった白濁が、

　匠海の分身を銜え込んだその隙間から、じわじわと滲み、溢れ出てくる。

　立て続けにイったことで、失神はしなくても呆けていたヴィヴィは気付いていなかったが、

　匠海はずっと、互いの繋がったそこの様子をつぶさに見つめていた。

「……ぅん……？　ぁ……」

　ずるりと太く長いものが這い出て行く、途轍もない喪失感。

「抜い、ちゃう……の……？」

　咄嗟に呟いてしまったその声には、寂しさと残念さが存分に滲んでいた。

「ん？　もう欲しいのか？」

「……離れ、たく、ないの……」

　動かなくていいから、ただただ匠海と繋がっていたい。

　名残惜しそうに両腕で兄を手繰り寄せようとしたヴィヴィだったが、

「可愛いね……。でも、もっと俺を感じて欲しいんだ」

　兄のその言葉に「え？」と、持ち上げかけていた両腕が止まる。

　空中で動きを止めた右手の甲に、押し付けられる匠海の唇。

　そしてその指先はまた、兄の口内でねっとりと愛される。

　濡れた柔らかな感触に、ヴィヴィの膣がきゅんと疼く。

　しかし、

「ほら……。ここに、俺がいる」

　そう囁く兄が、妹の指先を導いたのは、先程まで繋がっていた場所で。

「――っ　い、いやぁっ」

　人差し指と中指に感じる、濡れた媚肉のぽってりとした感触。

　咄嗟に拒否したヴィヴィだったが、

「分かるだろう？　奥のほうに、とろりとした精液があるのが」

　匠海の太さで少し緩くなったそこには、言われた通り、どろどろの粘液状のものが貯まっていた。

「イヤッ　やめて……っ」

　銜え込まされた自分の指を引き抜きたいのに、その手首はがっちりと兄に掴まれていて、びくともしなかった。

「ああ、なんて卑猥なんだ。ヴィクトリアの小さな膣口が、俺のペニスで寛いで……。そこにお前の細い指先を、銜え込んでるんだよ？」

　夢見るような声音で語る匠海の瞳は、真っ直ぐにヴィヴィの膣口へと落とされていた。