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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第111章
「……~~っ ふ……っ」
ここを自分で弄ったのは、兄のベッドで自分を慰めたあの夜と、
『鞭』を与えられていた時期、事後に兄の精液を自身で掻き出していた時――ただ、それだけ。
後者の辛い記憶を呼び起こさせるその行為に、ヴィヴィの薄い胸がぎしりと重く軋む。
「どうして泣く? 恥ずかしい? それとも、嬉しいのか?」
違う。
違うのに。
自分は怖い。
自分の躰なのに、そこに触れるのが恐ろしくてならない。
なのに、何故だろう。
匠海が熱っぽい瞳で自分を覗き込んでいるのを見ていると、
2本の指を深々と受け入れさせられた膣内が、うねうねと蠕動し始めているのが、指に直に伝わってきて。
「ふ……、ふぇええんっ」
「どっちもかな?」
ガキっぽい泣き声を上げてふるふる首を振る妹を、匠海は至極幸せそうに見下ろしていた。
「ああ、ヴィクトリアの膣が、きゅうって締まっていくよ」
「~~っ!? やだぁあっ」
兄の指摘通り、自分のそこは全体的にきつさを増していく。
そうすると、奥に溜まっていた粘度の高いものが波打つ音がぎゅぷりと聞こえそうなほど、指先に絡み付いてきて。
「分かるだろう? 自分の指が食い絞められてるの」
「ぁああんっ あっ はぅうっ」
貪欲な膣粘膜は、硬さを持つものなら何でも良いらしい。
きゅぅうと締め上げられていく自分の2本の指に、ヴィヴィは堪らず咽喉を反らせて喘いだ。
「ほら、動かしてみようね。ちゃんと俺の精液、感じるんだぞ?」
匠海に掴まれた自分の右手が、ぐちゅぐちゅとんでもない音を立て、蜜壺を掻き回し始める。
さすがのヴィヴィも、それには驚嘆し過ぎて、
「~~っ!? やだっ えっち、ばか! 変態っ!!」
思い付く限りの罵詈雑言を、目の前の兄に浴びせ掛けたのに、
「ヴィクトリア、なんて悪い子なんだ」
「え?」
(今度は何っ!?)
噛み付かんばかりに匠海を睨み付けると、兄は百面相でもしているかの様に、今度は哀しそうな表情を浮かべる。
「俺の精液……、掻き出しちゃ、駄目だろう?」
「~~っ!? おっ お兄ちゃんが、やらせてるんですっ!!」