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第111章 　 　　　 　　　 　　　　 　

　双子の妹が祈るように見守る中、４回転トウループ、４回転フリップの単独ジャンプをクリーンに降りたクリスは、シーズンベストを更新し。

　終わってみれば、下記の通りの結果となった。

　１位　篠宮　クリス（19）

　２位　羽生（はぶ）　結弦（28）

　３位　宇野　昌麻（22）

　４位　西森　真瑚（19）
　
　５位　本田　太壱（24）





　１２月２４日（土）、大会３日目。

　昼から始まったアイス・ダンス、ペア・スケーティングのフリーで、各々の順位が確定し。

　残るは女子シングル　ＦＰのみとなった。

　滑走順はＳＰの結果（２４位迄／３０名）で６名ずつ４つのグループに分け、グループ内で抽選する。
　
　前日、関係者と報道陣が見守る中、抽選の札が入っている袋に腕を突っ込んだヴィヴィは、一応　胸の中で念じてみた。

（こいっ　来いっ！　来――いっ！！）

　そして楕円形のプレートを摘み上げてみれば、２３番だった。

「ん～？　……ああ、５番滑走ね」

　係りの人にプレートを渡し、へらへら笑いながら席に戻る。

　ぶっちゃけ最終グループならどの順番でも緊張するし、どの順番でももう慣れっこなので、ヴィヴィは何番だろうといいのであった。

　隣に座っている同い年の、竹内　粋（すい）と川畑　トモエとくっちゃべっていると、最終グループの滑走順が決定した。

　１９番（ＳＰ５位）川畑　トモエ（19）　

　２０番（ＳＰ４位）本郷　理香（26）　

　２１番（ＳＰ３位）本田　まりな（21）　

　２２番（ＳＰ６位）竹内　粋（すい）（19）　

　２３番（ＳＰ１位）篠宮　ヴィクトリア（19）　

　２４番（ＳＰ２位）宮平　知子（24）　

　なんと嬉しい事に、１０代の選手が最終グループに３名もおり、

　そして１つ前のグループには、ジュニアからの招待選手も３名入っているという。

（良かった……、順調に若い子が育ってきてる。って、ヴィヴィも　うかうかしてらんないけどね……）