この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第111章                 

「分かりました。団体も個人も楽しみにしています。では、次に宮平選手、しっとりした大人のエキシビションを見せてくれました」

「はい。もう、24歳ですからね~」

 ちょっとやさぐれた様子の宮平 知子に、更に2歳年上の本郷 理香が「 “もう” って言うな!」と突っ込み。

 女子のインタビューは、終始 和やかに執り行われたのだった。






 手早く片付けたヴィヴィは、関係者の人込みを掻き分け、

「あ、いた。今(こん)先生、中居さんっ ありがとうございました~!」

 楽屋袖で楽器を片付けていた2人に、ヴィヴィは飛んで行ってお礼を言う。

「ヴィヴィ! アドリブ入れるなら、先に言っておけ~。びっくりするだろ……」

 白砂はそう叱りながら、細く高い鼻を抓んでくる。

「はは、確かに。こっちに向かって近寄って来た時は、本当にびっくりしたよ」

 中居も苦笑しながらも、その顔は楽しそうだった。

「えへへ、ごめんなさい~。だって、お客さんが舞台の方ばっかり見てて、ちょっとやきもち焼いちゃって」

 ペロッと舌を出して謝罪を口にしたヴィヴィだったが、本当は全く反省していなかった。

「だって、今先生が、超ノリノリで弾いてて――」

「今…… “先生” ?」

 ちょうど通り掛かったらしいマリア 渋谷が、不思議そうにヴィヴィと白砂を見比べてくる。

「あ~、こちら、ヴァイオリンの……あ、ピアノもなんだけど、先生なんだ~」

 そう説明したヴィヴィに、マリアは大げさに両手を頬に当てて驚いた。

「ひょ~っ イケメンに教えて貰えて、いいですなあ」

 肘でつんつん脇腹を突いてくる彼女は、しかしまだ不思議そうで。

「っていうか、ヴィヴィの先生、誰かに似てる?」

「ん? あ~、ぺ様ね、ぺ様!」

 マリアの疑問に即答したヴィヴィに、

「ぺ様? ああ、ペ・ヨンジュンね? あははっ 似てる~っ」

 くりくりの瞳で白砂を見上げながら笑うマリア。

「お~い、マリア。ズエワコーチが呼んでる」

 遠くから男の声でそう呼ばれたマリアは、「じゃあね」と言い置いて行ってしまった。

/2774ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ