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第112章 　 　　　 　 　 　　　

「それを早く言いなさい。そっか、ヴィクトリアが数えきれないくらい、イっちゃう日だったのか」

　乳房の攻めを解いた匠海が、乱れた金の髪を整えながら、その顔を両手で包み込んでくる。

「……ん……」

「俺のペニスが「重い」って、可愛く啼いちゃう日だったのか」

　そう囁いた匠海は、本当に愉しそうで。

「～～っ　やだぁ」

　確かに兄の言う通り、ヴィヴィの躰が疼いて仕方がないその日は、

　膣裏で感じる匠海の陰茎がいつも以上に大きく感じて、どっしりとした重みで勝手に腰が揺れてしまう。

「やだじゃない。手加減しないからな？」

　そう宣告するや否や、匠海は自分の寝室へとヴィヴィを連れ込んだ。

　漆黒のベッドの上、妹の躰をいつもの様に丹念に解そうと伸し掛かってくる兄。

　けれど、ヴィヴィは両手でナイトウェア前を握り締めると、切なく懇願する。

「おに、いちゃ……っ　むずむず、するのっ」

「むずむず？」

　兄の確認に言葉に、ヴィヴィの瞳の下がさっと朱に染まる。

「……っ　あ、あそこ、むずむずするっ　もう、ちょうだい？」

　乳首を苛められただけなのに、ヴィヴィのそこは「膣の場所はここよ」と主張するかの如く、充血し。

　血管拡張剤でも塗り込められたかのような、むず痒さを訴えていた。

　今すぐに、匠海の太くて立派なもので掻き回して欲しい。

　そう直接的におねだりしてきた妹の痴態に、匠海は興奮した様子でナイトウェアの裾を捲り上げた。

　共布の薄紫色のショーツは、もう見る影も無くぐちゅぐちゅで。

　その脇から指を差し込んだ匠海は、奥の口がこれ以上ないほどぬかるんでいることを指で悟った。

「ヴィクトリアっ」

　互いの下着を剥ぎ取るのももどかしいと、匠海は下着を指に引っ掛けながらヴィヴィの蜜壺を貫いた。

「はぅうんっ　あっ　あ、すごいよぅっ」

　空虚だったそこに、みっちりと肉が詰まった感覚。

　自分の中で更に硬度と大きさを変えていくそれに、まったく苦しがる様子のない妹を、匠海は我を忘れた様に突き上げ捏ね回す。

「ヴィクトリア、ヴィクトリア……っ」

　耳元で何度も呼ばれる己の名前。

　自分も兄を呼んで求め合いたいのに、

　加速していく鼓動と脈拍が、耳の中でどくどくと鳴り響き、自分の発している声さえも曖昧になる。