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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第112章
「ヴィヴィも、お兄ちゃん、ずっと愛してる。……えへへ、ヴィヴィ、本当はこうしてるだけでも。凄く充たされるの」
「ん?」
「躰、ぴったりしてて、一つになってて」
心も躰も繋がって、まるで同じ生命体のように脈打っている。
「そう? もう少しだけ、ヴィクトリアの大事なところ、撫でたいんだけど?」
確かに。
男性は生殖器の摩擦によって快感を得るので、じっとしていてもそんなには気持ち良くないのかも知れない。
「ちょ、ちょっとだけ、ね?」
「分かった。ほら……。ああ、気持ちいいっ」
亀頭の先っぽは匠海の弱いところでもある。
それが今、ヴィヴィが開花し始めた場所を愛しているというだけでも、ぞくぞくと何かが躰の奥底から湧き上がってくる。
「んんっ あ、ヴィヴィもっ」
兄に子宮口に押し当てられると、女の本能か。
そこに出されるべきものを欲して、膣口から奥へ奥へと、膣壁がうねって射精感を煽っていく。
「ああっ ヴィクトリア、一緒にイこう……っ」
絡み付く粘膜をいたぶり尽くしながら、匠海はヴィヴィの膣内を掻き回す。
兄の胸の中で熱い呼気を吐きながら、ヴィヴィはくらくらと眩暈を覚え始めた。
大好きな香りを感じながら、熱く逞しいもので攻め立てられて、
腰にわだかまったずくずくとした欲望の渦が、兄と一緒に解放される時を舌舐めずりをしながら待ち構えている。
ぱちゅんぱちゅんと響く、あられもない情事の音。
「ふぁっ あ、あっ ~~っ!? ぁあん、も、だめぇ……っ」
自分の中がこれ以上無いほど痙攣し、兄を搾り取ろうと窄まり。
早く欲しいと、ひくついて暴れていた。
「……――っ ああっ イキなさいっ」
匠海の苦しそうな許しを聞き止めた途端、子宮口にぐっと兄自身が押し付けられ。
ぱぁあんと躰の中心で何かが弾け飛んだヴィヴィは、腰から這い上がってくる熱と愉悦の本流に身を任せた。
そして、間髪無く注ぎ込まれたのは、兄の暖かな精液。
ずっと請い願っていたものが、びゅくびゅくと自分の子宮口を叩き、濡らしていく。
その愛おしい感触に、ヴィヴィは咽喉を仰け反らせ、声にならない声で喘ぐ。