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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第112章              

「さあ来い、さあ、来いっ!!」

 ジュリアンが英語で、そんな事を捲し立てていると、やっとアナウンスが入る。

『The free skating score of Victoria Shinomiya from japan is 158.22 points. Her ranking is the 1st place.』

 目の前のモニターに映し出された高い得点に、ヴィヴィはマスカラで縁取られた目を真ん丸にし。

 会場からは地響きのような歓声が上がった。

 もちろんシーズンベストは軽く更新。

「ヴィヴィ! やったわ、遂にやったわっ!!」

 興奮状態のジュリアンに首をぐきっとそちらに向けられ、ヴィヴィが「痛っ」と驚く。

「前人未到と言われてた世界最高得点――バンクーバー五輪の金選手を抜いたのっ あんた、8点も抜いたのよっ!?」

「……――っ うえぇ~~っ!?」

 絶叫するヴィヴィを、チームの皆が代わる代わるハグして湛えてくれる。

 皆が「凄い」を連発する中、ヴィヴィは半ば放心状態で席を立ち、会場スタッフに各国のインタビュアーが待ち受けるバックヤードへと連行される。

 正直、何を聞かれたのか、何を答えたのか、あまりの驚きで覚えていない。

 たぶん、大した受け答えは出来なかったんじゃないかと思う。

 ヴィヴィがそうしている間に、最終滑走のアメリカの選手が演技を終え。

 結局ヴィヴィはぶっちぎりの1位で、日本チームに10ポイントを獲得させ、結果は下記の通りとなった。

 1位 日本   61ポイント

 2位 アメリカ 60ポイント

 3位 カナダ  59ポイント

 4位 ロシア  56ポイント

 5位 フランス 42ポイント
 
 残るはアイス・ダンスのフリーのみ。

 何とか各国のインタビューを早く切り上げたヴィヴィは、急いでリンクへと戻った。

 着替える時間が無かったので、衣装の上から代表ジャージを羽織っただけ。

 『マラゲーニャ』(フラメンコの一種)を男女の情感たっぷりに踊るマリアとアルフレッドに、チームの皆が一生懸命応援し。

 そして健闘した渋谷兄妹は3位となった。

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