この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第113章          

「ヴィヴィ、チェックイン……」

「………………」

 白を基調としたモダンなロビー。

 クリスに促されたヴィヴィは、しぶしぶフロントデスクへと寄って行く。

 ネットで予約した旅行会社のクーポンを提示しながら、今日からの予約がある筈だと確認すれば、

「本日より6日間、パーク・スタジオ・ルームでのご予約を頂いております」

 黒スーツに身を包んだホテルマンが、微笑みと共にヴィヴィを見つめてくる。

「はい。それで――」

 予約内容を確認し、頷くヴィヴィの隣、

「ハイド・パークが見えるスイート ってないですか?」

 何故か割り込んでくるクリス。

「ございますよ。今は……ええ、ちょうど、パーク・スイートが空いておりますね」

 手元のPCで確認するホテルマンの目の前、

 ヴィヴィが摘まんでいたクーポンを、クリスが奪い取る。

「じゃあ、そこにこの部屋をランクアップして下さい。差額は前払いでいいですから」

 ジャケットから財布を取出し、その中からクレジットカードを提示するクリスを、

「え……? ちょ……、スイート?」

(な、何で……? 元の部屋からでも、公園見えるのに……?)

 どうせ1人で泊まるので、そんなを贅沢する必要は無いのだが。

「畏まりました。シングルユースとお聞きしておりましたが?」

「もちろん、2人で泊まります」

 勝手に話を進めていくホテルマンとクリスに、

「はぁっ!?」

 目を真ん丸にしたヴィヴィが、隣の兄を仰ぎ見る。

「僕、ホテル取るの、忘れてた……」

 また、ぺろっと舌を出して見せるクリス。

「~~~っ!?」

(何でもかんでも、可愛く舌出せば許されると思うなよ~~っ!?)

 絶句するヴィヴィの前、ホテルマンが淡々とチェックイン作業を済ませてしまい。

「では、お部屋をご用意致しますまで、お掛けになってしばらくお待ち下さい」

 その言葉に、ヴィヴィはロビーの奥にあるラウンジへと引きずられて行った。

/2774ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ