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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第114章 ★★2015年 バレンタイン企画★★

 フランス・リヨンへと里帰りすれば、30歳手前となった息子に、両親も流石に心配になったらしく。

「純也。お前、そろそろ転職の頃合いじゃないのか? 本来の目標は、ホテルマン か 秘書 だったろう?」

 一向に日本から戻ろうとしない純也に、父は若干 寂しそうで。

「そうよう。そりゃあ双子ちゃんが可愛いのは、ママンも重々わかるけれど。このままじゃあ、純也ちゃんの結婚が心配よぉ~~」

 そろそろ「次男が行き遅れになるのでは?」と思い始めたらしい母も、若干 不安そうだった。



『お嬢様付きの執事は、ろくな恋愛・結婚が出来ない』

 なんて――

 「どこの少女漫画?」と眉を顰めたくなる “ジンクス” が脳裏を過ぎる



 ただ、冷静に考えてみれば、

 31歳になった長男・克也は、リヨンで医師となり。

 今は結婚して1男2女の父親に。

 27歳になった上の妹・成実は、父と同じ国際弁護士となり。

 こちらも結婚し1男1女の母親になり、現在もう1子(男児らしい)を妊娠中。

 更には、

 24歳になった下の妹・友実は、画家として芽が出始め。

 学生結婚した幼馴染との間に、1男1女を設けている。


 つまり、何が言いたいかというと、

 純也が結婚し子供を設けずとも、朝比奈家には現在8名(内、1人妊娠中)もの子供で溢れているのだ。

 ただ、それを逃げ口上として両親に述べてみたところ、

「「それとこれとは話が別!!」」

 と、当然の回答が返って来てしまったが。



「兎に角 30歳迄には、これからのキャリアを具体的に描いてみた方が良い」

「そうよぉ、純也ちゃんっ」

 リヨン・サン=テグジュペリ国際空港まで、わざわざ見送りに来てくれた両親の言葉に、

 何とも言えない表情を浮かべた純也は「解りました」と、深く頷いたのだった。




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