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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第40章
「………………っ!」
匠海は咄嗟にヴィヴィのバスローブから自分の手を引き抜いた。
その様子をじいと見つめているヴィヴィの目の前で、匠海が先ほどまでヴィヴィに触れていた掌を、まるで感触を殺そうとする様にきつく握りしめる
「そんなこと……出来るわけないだろ……?」
匠海の声が、心なしか震えている。
「どう、して……?」
「お前は……っ! 俺の血の繫がった、実の『妹』だぞ――?」
今までに無いほど声を荒げ、ヴィヴィを叱り付ける匠海の怒声。
「………………」
匠海の言及にヴィヴィは無言になり、ずっとその瞳を見つめていた。
そして静寂の後、ヴィヴィは革張りのソファーのクッション部分に膝立ちになった。
躰を匠海のほうへと向け、腰で絞められたバスローブの紐を音も立てず解く。
前併せがゆっくりと開き、その中からヴィヴィの白い肢体が現れる。
先ほどまで匠海が触れていた慎ましやかな胸は、その中心にある桜色の色を濃くしており、滑らかな腹部の下にある黄金色の恥毛は、部屋の照明を受けて鈍く輝いていた。
「ヴィ、ヴィ……や、めろ……」
瞳を見開いた匠海が、ヴィヴィの肢体から視線を逸らせず、細い声だけで妹の暴走を制御しようとしてくる。
「じゃあ……、今のヴィヴィは、『ヴィヴィ』じゃないから……」
「………………え?」
匠海が掠れた声を上げる。
「『妹』じゃ、なくなるから……」
ヴィヴィはそう訳のわからない事を口走ると、再度匠海の手を取る。
そして今度はあろうことか、自分の大事な場所へと導いた。
くちゅり。
匠海の指先に濡れた感触が伝わる。
「だって……」
ヴィヴィは掠れた声で続けると、匠海の男にしては細い指をその上から押して自分の秘所へとさらに導く。
「こんな厭らしい子……お兄ちゃんの『妹』、なんかじゃない……そうでしょ……?」
「………………っ」
匠海の体がびくりと戦慄き、それはヴィヴィの大事なところを触れていた指先にも伝わる。
ぴちゃ。
静かな部屋に響く、紛れもないヴィヴィの蜜音。
「ん…………」
ヴィヴィが悩ましげな声を上げる。
「ヴィクトリアの恥ずかしいところ、触って……?」
「ヴィ、クトリア……」
「そう……今目の前にいるのは、ただの、ヴィクトリア……」