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第40章 　 　 　　

　匠海がヴィヴィの甘い誘導に嵌ったかのように、ヴィヴィの言葉を反芻する。

　やがてヴィヴィの痴態に魅せられたように、匠海は滑る指先をつぅとそこに這わせた。　

「ふぅ……」

　匠海が触れるたびにヴィヴィが切なげな声を上げる。

　その声に追い立てられるように、匠海は指先を前後に動かした。

　まるでヴィヴィのそこに蜜を塗り広げるように、匠海が弄る。

　ヴィヴィは匠海の掌に添えていた手を放し匠海のジャケットへと縋ると、匠海が触れやすいようソファーの上に立てた膝を肩幅に開いた。

　ヴィヴィの花弁を入念に辿っていた匠海の指先が、膣口をつるりと撫で上げる。

「ひゃ……っ」

　一際大きな声で哭いたヴィヴィの膣口を、匠海は執拗とも思えるほど撫でてきた。

（ふぁ……お兄ちゃんが……、お兄ちゃんの指が、ヴィヴィの大事なところに触れて……っ！）

　そう思うだけで、ぞくぞくとした何かがヴィヴィの背筋を駆け抜ける。それと同時に、とぷりと音を立ててヴィヴィの蜜壺から透明な蜜が溢れ出てきた。

「ぁあっ……ぁ……ふぁ……」

（ヴィヴィ……こんなに濡れて……恥ずかしい……っ）

　ヴィヴィは今頃になって、羞恥心が襲ってきて顔を朱に染め始めた。

　そんなヴィヴィを匠海は濁ったような瞳で見つめ続けてくる。

　そしてその指先は、ヴィヴィの膣口をつぷつぶと突き始めた。

　ヴィヴィからはその様子は見えてないのに、まるで手に取るように自分の体の反応が分かる。
　
　まるで匠海の指を逃さないとでもいうように、ひくついて吸い付こうとする、厭らしい自分の下の唇。

　けれどそこに集中しがちなヴィヴィの思考は、目の前の匠海の顔によって阻まれた。

　日本の血のほうが濃いにしては彫りの深い端正な顔は、今や溢れ出る色香を滴らせながらヴィヴィを見下してくる。

　徐々に近くなる兄妹の顔。

　二人の高い鼻筋同士が触れては離れ、触れては離れを繰り返し、やがて顔を傾けた匠海の唇がヴィヴィの赤く染まった頬をかする。

「んっ……ぅんっ……ふぁ……っ」

　可愛らしい桃色の唇から零れるヴィヴィの喘ぎに煽られるように、匠海は吸い付くことはないが形のいい唇でヴィヴィの頬、瞼、鼻を辿る。時折長い匠海の睫毛が頬を擽り、ヴィヴィは瞳を細める。