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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第49章
(お兄ちゃんを、その気に、させなきゃ……)
そう思うのに、ヴィヴィの躰を襲う小さかった震えが、どんどん大きくなる。
ぴたりと両膝の下を揃えていたヴィヴィの細い足が、つま先の方だけ少しずつ開かれる。
そこから覗いたのは、白い恥丘と昨夜よりは解れた状態の秘所。
ヴィヴィは両腕で自分の両足を抱え込むようにし、その先の指で薄紅色の小さな秘唇を開いた。
匠海が自分の恥ずかしいところを見つめているのを確認すると、ヴィヴィは恥ずかしそうに唇を開いた。
「今日は、お兄ちゃんの、好きなようにして……?」
「は?」
「痛くてもいいから……。ひ、酷くして、いいよ」
「ふん。じゃあ、遠慮なく挿れるかな」
固い声でそう言った匠海は、纏っていた夜着を全て脱ぎ捨て全裸になると、ぎしりと音を立ててベッドに上がった。
ヴィヴィは初めて見る、大人の匠海の全裸があまりにも逞し過ぎて直視することが出来ず、ぱっと視線を逸らした。
一瞬だったが、匠海のものはもう既に起ち上っていたように見えた。
昨日まじまじと目にしてしまった匠海の陰茎が脳裏によぎる。
あんなに長くて太いものを、たいして濡れていない自分の膣に入れると思うと、ぞくりと震え上がった。
(昨日が、例外だったの……)
あんなふうに、まだ性行為が2回目のヴィヴィを十分解してから優しく抱いてくれたほうが例外で、通常がこうなのだ。
(それでもいいの……本当は、少し、怖いけれど……)
ヴィヴィは自分の震えが匠海に伝わらないことだけを必死に祈りながら、匠海が来るのを待っていた。
しかし次に気づいた時には、匠海の胸に抱き寄せられていた。
「本当に学習能力が無いな」
そう冷たく詰(なじ)ってくるのに、ヴィヴィの背中に回される腕は、まるで壊れ物を扱うように優しい。
(な……なんで……?)
「……お兄、ちゃん……?」
匠海の言動の不一致に混乱したヴィヴィが、そう小さく名前を呼べば、
「震えて脅えた女を抱く趣味はない」
と冷たく一蹴される。
「ご、ごめんなさい……っ」
(早く、止まって。震え……止まって!)
ヴィヴィはそう必死に自分に言い聞かせるが、焦れば焦るほど、震えが酷くなる。