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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第8章
ヴィヴィの予定は、半月程先の筈。
不思議に思い、裾の長いナイトウェアをもぞもぞとたくし上げ、下着を確認すれば。
「………………」
もう言葉にならなかった。
一刻も早く汚らわしいものから目を背けたくて、下着とナイトウェアを脱ぎ捨て、
飛び込んだバスルームの中。
水圧の強いシャワーで、ぐちゃぐちゃになった頭の中を冷やすように、ぬるい湯を顔に浴びる。
しばらくそうしていると、少しだけ気持ちが落ち着いて。
(早く、寝ないと……。あと3時間後には、起きなきゃいけないのに……)
ヴィヴィは手早く、掌で自分の体を湯を使い清めていく。
けれど、
足の付け根に指先が届いたとき、明らかに水とは違う粘着質なものが触れ。
「……もう……、いや……っ」
激しい自己嫌悪に陥ったヴィヴィは、顔をくしゃりと歪めると、滲んだ涙を拳でぐいと拭った。