この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第50章
「ヴィクトリアが動いて、俺のこと気持ちよくさせて」
「……えぇ……っ!?」
一瞬遅れてヴィヴィが悲鳴を上げる。
「えぇ、じゃない。SEXってのは共同作業なんだぞ? 俺のことも満足させろ」
(そ、それはそうだろうけれど……ヴィヴィ、まだ初心者なんですけど……)
まだ性行為の経験回数が片手で事足りるヴィヴィでも、この行為がかなり上級者向けなのだろうということぐらいは分かる。
「……ヴィヴィ、が動いたら、お兄ちゃん……気持ちいい、の?」
恐々とそう確認するヴィヴィに、
「ああ。凄く充たされる」
と匠海が即答してくる。
(そう、なんだ……)
気持ちよくなってほしいと思う。自分の躰で。
それでなくても一昨日と昨日、匠海はヴィヴィが痛くないように、大分我慢して抱いてくれていたように思う。
ごくりと息を呑みこみ、ヴィヴィは腹を決めた。
もう一度細い腰を持ち上げると、もうこれ以上奥へは受け入れられない匠海の陰茎を抜き始める。
ぬろろろという音がしそうなほど、抜いているだけなのに匠海の亀頭のエラで、粘膜が纏った蜜をこそげ落とされる。
そこから生まれるたまらない気持ちよさに、ヴィヴィの華奢な背中がびくびくと震える。
ゆっくりと長く太い竿を抜き去り、亀頭だけ下の口に含んだヴィヴィは、また匠海のものを受け入れるべく腰を寄せていく。
匠海の灰色の瞳は二人の結合部に落とされ、その卑猥な眺めに性的興奮を感じているのか、徐々に熱っぽくなっているのがわかる。
恥ずかしい、本当に死ぬほど恥ずかしい。
つんとそそり立った薄桃色の乳首がぴくぴく震えているのも、びくびくと戦慄く自分の白い太ももも、その中心の濡れた金色の恥毛も、膣から抜いたときに露わになる匠海の濡れた太い陰茎も、全部ヴィヴィの視界に入っている。
(あんな太いの……ヴィヴィの中に、入ってるの、見られてっ)
けれど、数日前まで自分を見てさえくれなかった匠海が、熱っぽく自分の躰を視姦しているということだけで、ヴィヴィの心は震え上がった。
ちゅぷぷぷ、くちゅ。
小さな水音をさせながら、ヴィヴィは匠海のものを呑み込んでいく。