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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第53章          

 2時間のアイスショーのフィナーレ。

 アイスダンスとペアの選手達がアクロバティックな技を見せ、女子シングル選手達が美しいスピンで魅了し、男子シングル選手達が4回転ジャンプで会場を虜にする。

 クリスと中国男子シングル、ハン・ヤン選手のダンス、ヴィヴィと浅田真緒とのダンス、と贅沢に披露した後、出演者総出のグランドフィナーレで観客と共にダンスを楽しみ、THE ICE初演は見事大成功で幕を閉じた。





 THE ICE、大阪初日の昼夜公演、2日目の昼公演を無事終了し、一行は新幹線で名古屋へと移動した。

 間一日は休日で、一行は主催者が手配してくれた名古屋観光へと繰り出した。

 大型バスを貸し切り、選手だけでも20名もの大所帯がまず向かったのは、ノリタケ(陶磁器メーカー)の森での絵付け体験だった。

 ボーンチャイナ(白磁器)に好きに絵を描いて焼き付けて貰えるということで、選手達は皆きゃあきゃあ盛り上がった。

 そして名古屋名物・味噌煮込みうどんの昼食を経て向かったのは、名古屋能楽堂での能楽特別体験。

 これは特に外国人選手から大好評で、能のレクチャーを受け、舞台で振りも習えたし、実際のプロの演目を楽しむことも出来た。

 宿泊するホテルで和食懐石を堪能した一行は、夜の名古屋テレビ塔へも繰り出し、名古屋をめいいっぱい満喫したのであった。

 名古屋初日。

 昼夜公演を控え、早々に会場のモリコロパークに入ったヴィヴィは、カフェに張られている写真を見つめていた。

「あ、これな~。お客さんも見てどの皿が良いか投票できるように、同じ写真がロビーに飾ってあるらしいよ」

 近くにいた中国男子シングルのハン・ヤン選手が、ヴィヴィにそう教えてくれる。

「へ~。ヤンのデザイン、カッコいいね~」

 ヴィヴィがそう言って指し示したのは、昨日のノリタケの森で選手たちが絵付けした皿の写真だった。ハン・ヤンの皿にはリアルな竜が描かれていて、ヴィヴィは感心してしげしげと見つめる。

「謝謝。ヴィヴィのは、何て言うか……独創的だね?」

 そう言いにくそうに、ヴィヴィの皿の感想を漏らしたハン・ヤンに、「そう?」とヴィヴィは首を傾げる。

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