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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第53章          

 さすがにショーの翌日から合宿となると双子もぐったりで、前日入りしたにも関わらず、約1時間半滑った後はそれぞれ部屋で爆睡していた。しかしリンク付属のカフェテリアでの夕食後、

「ヴィヴィ……お勉強の時間……」

と、ここ連日と同様『教育兄』がヴィヴィを迎えに来た。

「あ、今日はこの部屋使いなよ。私、アルフレッドの部屋でやることあるし~」

 THE ICEに引き続きルームメイトとなったヴィヴィに、マリア渋谷がそう言ってくれる。

「あ、クリスもアルフレッドと、また同室なの?」

とヴィヴィが問えば、

「うん……。もしかして僕達が勉強しやすいように、周りが気を使ってこの部屋割りなのかも……」

 クリスはそう言って、少し申し訳なさそうにした。

「別に私達は全然構わないのよ? 本当にアルフレッドと、やることあるから」

 マリアが気を使ってか、そう言ってくれるが、

「もし良ければ、部屋、トレードする? お互い兄妹同士、同室で」

 ヴィヴィがそう提案してみるが、マリアはぶんぶんと首を振った。

「い・やっ!! いくら兄妹でも、この年になっての同室はきついわ~」

 全力でそう否定され、双子は、

「「そ、そう……分かった……」」

と提案を取り下げた。

 合宿初日は、ステップ等の技術的な面の確認と修正。

 2日目は、アメリカのアイスダンス選手、メリル・デビアス & チャーリー・ブラックによる、表現面強化の特別講習。

 最終日は、報道陣への公開もかねて、それぞれのSPかFPの披露となっていた。

 クリスはFP『牧神の午後』を完璧に熱演し、皆に、

「クリス~っ! お前、まだ8月頭なんだぞ?」

「シーズンインまで『まだ2ヶ月』もあるのに、なんでこんなに仕上がってんのっ!?」

と突っ込まれていたが、しかし言われた本人は「……?」と不思議そうにしていた。

 そしてヴィヴィも、FP『眠れる森の美女』を初披露した。

 1本目の3回転アクセルはクリーンに降りれたが、2本目の3回転アクセル・3回転トゥループのコンビネーションは、アクセルで転倒し、次のジャンプをコンビネーションにしてフォローするという結果だった。

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