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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第59章      

 英国での休暇を終え、数日後には双子の通うBSTも新学期が始まった。

 リンクでの朝練を終えた双子は、カフェで朝比奈が用意してくれた朝食を取り、制服に着替えて登校する。

(さすがに夏は暑すぎて、ワンピースの制服は着てらんない……)

 半袖白シャツにネクタイ、紺地に赤ラインのタータンチェックのスカート、紺のハイソックスを纏ったヴィヴィは、クリスと連れ立ってクラスルームへと入る。

「おはよ~ & 久しぶり~!」

「はよ……」

 双子はそれぞれ皆に挨拶しながらその顔を見渡す。よく日焼けした者もいれば、夏休みデビューして派手な出で立ちになった者、変わらない者、様々だった。

「Good Morning 篠宮Twins! 英国はどうだった?」

 カレンがそう言って双子を見比べる。

「楽しかったけど……観光とかは、してない……」

 そうクリスが返せば、クラスメイトが首を傾げる。

「何してたの?」

「スケート、バレエ、勉強、楽器の練習……、従兄妹達との戯れ……」

 クリスが遠い目をしながら、そうぽつぽつと、英国でやった事を答えていく。

「従兄妹達との、た、『戯れ』……?」

 クリスならではの表現に、皆が苦笑いして「貴族かよっ!?」などと突っ込んでくる。

「ヴィヴィは?」

「右に同じく」

 そう手短に答えたヴィヴィに、皆が「ふ~ん」と答える。

「あっ! ヴィヴィ、皆に言っておきたいことがあるの」

 ヴィヴィはそう言うと、右手を高々と掲げ、クラスルームの総勢20名のクラスメイトを見回す。

「なになに?」

「え~、気になる!」

 新学期早々、なにやら面白いことを言い出しそうなヴィヴィに、皆が注目してくる。

 ヴィヴィは、ごほんと咳をして、薄い唇を開いた。

「え~……。ヴィヴィはこの度、晴れて☆新生ヴィヴィ☆になりました! よって、『お子ちゃま』も『べーべちゃん』も卒業し、『大人女子』に生まれ変わりますので、みんなもそのつもりでっ!!」

「「「………………」」」

 ヴィヴィは声高々にそう宣言してみせたが、クラスメイト達は皆顔を見合わせて、何故か無言になる。

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