パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第60章 　 　　　 　　　

「バレエの動きを取り入れた、とても美しい入りですね。うっとりしてしまいます」

『さあ、ここからです。冒頭のトリプルアクセル。決められるか――！？』

「トリプルアクセル！　軽やかに決めて見せました！」

『次はどうか？　３回転アクセルのコンビネーションを予定していますが――』

「トリプルフリップ・トリプルループ。アクセルは回避しましたね」

『なるほど。しかし３回転・３回転、決めて見せました！』

「難しい振付からのトリプルルッツ。……エッジエラーもありませんね」

『技が決まるたび、拍手が一つ一つ大きくなっていきます』

「ステップからのトリプルループ」

『高い！』

「フライングチェンジフットコンビーネーションスピン。このポジションも綺麗ですね」

『ここから後半です。……この振付はバレエからでしょうか？』

「はい。篠宮選手は幼い頃からずっとバレエを続けていて、今シーズンも集中的に取り組んでいます。指先爪先の表情豊かな表現、目線の配り方、弓のようなしなやかさがとても素晴らしいですね」

『とても愛らしい微笑みで、観客席を魅了していきます』

「ダブルアクセル・トリプルトウループ、……トリプルサルコウ」

『基礎点が１．１倍になる後半も、好調なジャンプ！』

「チェンジフットコンビネーションスピン。ポジションが変わっても、回転速度が落ちません」

『次の３連続ジャンプは、どうか？』

「トリプルフリップ・ダブルループ・ダブルループ。降りた後に流れを強調するような振付が生えます」

『素晴らしい！　すべてのジャンプをミスなく決めました！』

「フライングキャメルスピン。手の表情もとても豊かにつけられています」

『さあ、最後のステップシークエンスです。まるで薔薇が咲き誇るような微笑みで入っていきます』

「全種類のターンを両方向に行う、レベル４構成です。右回転のツイズルもまるで順回転のように回り……、これは凄いですね」

『会場からも、興奮した声援と手拍子が上がっています』

「レイバックイナバウアーからのバレエジャンプ……高いっ！！」

『もう３分５０秒も滑りきってこの軽やかさは、凄いですね！』

「本当に。あの華奢な体のどこに、こんなにエネルギーを蓄えているのか、不思議でなりません」