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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第60章
「んっ お兄、ちゃん、綺麗……っ」
ヴィヴィは匠海の逞しい上半身に見惚れてそう言葉にすると、その首に腕を回して、膝立ちのまま抱きついた。
その妹の背に腕を回した匠海は、ヴィヴィのブラのホックを器用に外し、それも肩から抜き取り、ぴったりと互いの肌を密着させた。
「んっ 好きっ ……っ」
ただ肌と肌を触れ合わせているだけなのに、とてつもなく気持ちよくて充たされる。
(ずっと、こうしたかった。プールでお兄ちゃんを見たときも、お茶会で隣に腰掛けた時も、ずっと抱き着きたくて、抱き締めてほしくて、しょうがなかった!)
ヴィヴィのその気持ちが通じたように、匠海もぎゅっと抱きしめ返してくれる。
(幸せすぎて……どうしていいか、分かんない……)
自分のささやかな胸を押し返す匠海の逞しい胸筋、愛おしそうに撫でてくれる大きな掌。ずっと縋り付きたくなる広い肩幅。
それが今、目の前にあって、触れることを許されているなんて。
拘束を緩めた匠海が、またヴィヴィの唇を奪ってくる。
そして自分の首に回されたヴィヴィの両腕を、ゆっくりと解いた匠海はその両手を軽く掴み、自分の肌の上を辿らせる。
逞しい胸の上を、引き締まった腹筋を、そしてパンツ越しでももう十分分かるほど立ち上がったそこへと。
ヴィヴィは匠海のキスを受けながらも、手探りでそのベルトを外していく。
もちろん初めてのことで上手くいかないヴィヴィを、匠海がゆっくりと手伝ってくれる。
前が解されたパンツの中に手を忍ばされ、ギュッと匠海の掌で自分のそれが兄の昂ぶりに押し付けられる。
(凄い……っ あ、おっきいよぉ……。お兄ちゃん、ヴィヴィに触れて、興奮してくれてるんだ……)
心臓がこの上ないほど激しく鼓動を打つ。
恐る恐るそれを指先で辿るヴィヴィに、匠海の息がさらに熱を持つ。
「お兄ちゃんっ おっきい……ヴィヴィ、もっと触ってもいい?」
そう言外に匠海の陰茎を舐めたいと訴えたヴィヴィだったが、匠海は何故か「駄目だ」と突っぱねた。
(な、なんで……?)
ヴィヴィが疑問に思って小さく首を傾げると、そこにまた唇が這わされる。