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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第60章
「当たりか。ヴィクトリアの膣、久しぶりに、俺のを咥えられたから、喰い絞めて、逃がすまいと必死だぞっ。こんな姿、お前のファンが見たらっ、どう思うだろうなあ?」
「あ、ああっ お、兄ちゃん……っ や、めてっ やぁんっ」
ヴィヴィは首を振って必死に匠海に「やめて」と許しを請うが、匠海は全く聞く耳を持たなかった。
そしてぴたりと腰を止めたかと思えば、さらに結合を深めてヴィヴィの耳元で囁く。
「天真爛漫で売ってるのに、実は兄に欲情して強姦する売女なんて、詐欺もいいところだよなあ?」
「……――っ」
ヴィヴィの灰色の瞳が極限まで開かれ、あまりのショックに息を詰めて固まった。
(……お、兄、ちゃん……?)
そんなヴィヴィを冷たい瞳で見下ろした匠海が、くっと口の端だけで嗤う。
「静かになったな。図星刺されて、何も言えないか」
「………………」
「ほら、固まってないで、俺のこれ、もっと味わっとけよ。……もう、二度と抱くことも、無いかも知れないしなあ?」
その言葉にヴィヴィは、はっと正気に戻った。
(いやだっ! また、お兄ちゃんに抱いて貰えなくなるなんて、もう、絶対に嫌っ!!)
「やあぁっ! お兄ちゃんっ いやぁっ! やだぁ~っ!!」
ヴィヴィは泣き声のような声を上げて、捨てられまいと必死に匠海の首に縋り付く。
「何が嫌なんだ? 膣内はこんなに嬉しそうに、打ち震えてるのに」
「もっと、抱いてっ ……今日だけなんて、もう、絶対にいやっ」
「は?」
冷たく聞き返してくる匠海を、ヴィヴィはこれ以上ないほど必死に抱きしめる。
そして匠海の脇に開いたままだった自分の両足を、兄の腰の上でクロスして、しっかりとその全身を抱きしめた。
もう離したくない。
やっと辿り着いたのに。
やっと、匠海に女として抱いてもらえるところまで、辿り着いたのに。
「お兄ちゃんが好きっ お兄ちゃんしかいらないっ!
ヴィヴィ、誰とも一生結婚しないし、抱かれもしないっ!
だからお願いっ ヴィヴィを抱いて!
もっと、もっといっぱいお兄ちゃんを感じさせてっ!!」
そのヴィヴィの必死の懇願が伝わったのか、伝わってないのか、匠海はヴィヴィの腕の中で、盛大な溜め息をついて見せた。