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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第60章
その耳元で熱い吐息と共に、信じられないほど優しい匠海の声が囁かれた。
「もう、俺のほうが限界……。ほら、ヴィクトリア、可愛らしい顔を見せて」
匠海は抱きしめていた腕を緩めると、ヴィヴィの顔を両手で包み込み視線を合わす。
そしてぐちゃぐちゃになってしまったヴィヴィの金色の髪を、優しい手付きで綺麗に整えていく。
指の腹で涙を拭われ、大きな掌で優しく頭を撫でられ、ヴィヴィの躰は本人も気づかずうちに、徐々に強張りが解けていく。
(……お兄、ちゃん……? なん、なの……?)
困惑気味に視線を合わせてきたヴィヴィに、匠海は唇を寄せて妹の桃色のそれを軽く吸う。
その微かな刺激に、ヴィヴィの華奢な肩がピクリと動いた。
「ヴィクトリアのその小さな唇で、俺の事呼んで? 愛らしいその声で、甘い啼き声をいっぱい聞かせて?」
そう甘い言葉を優しすぎる声音で耳元に囁かれたヴィヴィは、ふるりと震え上がった。
ヴィヴィを横たえた匠海は、優しく両足を開かせると、ゆっくりとヴィヴィの中に入ってきた。
(お兄ちゃん……?)
匠海の豹変ぶりに付いていけないヴィヴィは、まだ戸惑いの瞳で匠海を見つめる。
匠海はヴィヴィの膣にゆっくりと自分のそれを捻じ込むと、二人の結合部にある妹の秘芯を指で触れた。
途端にヴィヴィの体がびくりと戦慄く。
「あ……っ」
思わず甘い声を上げてしまったヴィヴィは、恥ずかしくて口を噤む。
匠海はくにくにと指でクリトリスを潰しながら、ゆっくりと陰茎の抜き挿しを始めた。
その動きは優しくて、ヴィヴィの躰を思いやるもので、徐々にヴィヴィの躰が怪しく疼きだす。
「ふぅんっ んっ ふぁっ はぅっ」
ヴィヴィは甘い声を出すのが恥ずかしくて、必死に声を抑えていたが、徐々にそれも耐えられなくなってくる。
クリを弄られて、きゅうきゅうと膣内の匠海の昂ぶりを締め付けるそこからは、言いようのない快感が生まれる。
そしてもともと、イく寸前まで昂ぶらされていたヴィヴィの躰は、あっという間に再燃した。
「これ好き? 気持ちいいか?」
そう目の前で愛おしそうに尋ねてくる匠海に、ヴィヴィは我慢できずに縋り付く。
「お兄ちゃんっ 好きっ 大好きっ あ、あぁんっ 気持ちいい、お兄ちゃんっ」