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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第61章
「ホントだって。まったく……。まだ16歳なのに、中出しされて喜ぶなんて……。ヴィクトリアは、本当にエッチな子だ」
呆れた様にそう言った匠海に、ヴィヴィの華奢な肩がびくりと震える。
「ヴィヴィの事……き、嫌いに、なった……?」
「だから……、そんな事で、嫌いになんかならないって」
不安そうな表情を覗かせるヴィヴィに、一瞬躊躇した匠海が、ふっと笑いながらその頭を撫でる。
「……ほんと……?」
「ああ。ヴィヴィがエッチなほうが、俺は嬉しいよ」
そう言ってにやりと目の前で笑った匠海に、ヴィヴィはほっと胸を撫で下ろす。
「良かった……って、ヴィヴィ、『ちょっとしか』エッチじゃないけどねっ?」
今更ながら腕の中でそんな可愛い言い訳をするヴィヴィを、匠海が苦笑して抱き上げると、またガラス張りのシャワールームへと運んだ。
匠海にボディーソープで全身を可愛がられながら洗ってもらったヴィヴィは、何故だかその兄にバスタオルで水滴を拭われていた。
その間も、ちゅっと乳首に吸い付かれたり、金色の恥毛を指先で擽られたりしたヴィヴィは、さすがにこのままではまずいと、匠海の手からバスタオルを取り上げ、自分の胸の下に巻きつけた。
匠海は少し残念そうな顔をすると、自分の体を拭き始めた。
構われるのは途轍もなく嬉しいけれど、これ以上匠海に弄られたら、本当に今日のエキシビションが滑れないと危険を感じていたヴィヴィは、ほっとしてパウダールームに向かう。
大きな鏡の前で、濡れてしまった毛先をタオルで拭う。
ドライヤーで乾かそうかと、鏡の中の自分を見つめたヴィヴィの視界に、金色の何かが光を反射して映り込んだ。
「お、お兄ちゃん……これ……」
ヴィヴィの声が知らずしらず震える。
鏡の中――ヴィヴィの細い指先が、首元で輝く馬蹄型のペンダントトップに、恐る恐る触れている。
バスルームからやってきた匠海が、鏡の中のヴィヴィの視線の先に気づき、何でもない事のように口を開く。
「ああ、付けてろ……」
「い、いいの……?」
ヴィヴィが硬い表情のまま、匠海を振り返る。