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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第61章       

「そういえば、俺とは絶交中じゃなかったのか?」

「あ…………」

(そういえば……一昨日、みんなの前でそう宣言したな……)

 ヴィヴィは今更ながらに思い出し、短い声を上げる。

「ヴィクトリアは絶交中なのに、俺とセックスするんだ?」

 そう言って意地悪そうな笑みを浮かべて見下ろしてくる匠海に、ヴィヴィは真っ赤になった。

(な……なんでだろ……。こんなに沢山抱かれたのに、なんか、物凄くその言葉が恥ずかしい……)

「……もう終わりにする」

「ん?」

「絶交するの、終わりにするの」

「ふうん」

「仲直りしたって、みんなに言う……」

「へえ……」

 何だか他人事のような相槌を返してくる匠海に、ヴィヴィが少し不安になる。

「だ、駄目……?」

「いいよ」

 上目使いに見つめてきたヴィヴィの唇に、匠海がちゅっと吸い付いて離れた。

 ヴィヴィは匠海のそんな行動に、ほっとする。

 そしてずっと確かめるのが怖かった事を、口にした。

「お兄ちゃん……、次、いつ会える……?」

「俺に、会いたいの?」

 何故かそんな事を聞き返してくる匠海に、ヴィヴィは大きく頷いてみせる。

「うんっ! 勿論! とっても会いたいっ!!」

 妹のその必死な様子に、匠海がふっと微笑む。

「う~ん……、そうだな……。ヴィクトリアがGPファイナルに残ったら……かな?」

(GPファイナル……? って確か――)

「ドイツの、ミュンヘンっ!?」

「ああ」

 匠海のその答えに、ヴィヴィの表情がみるみる明るいものに変わる。

(ファイナルは12月の第一週……。つまり、後1ヶ月我慢すれば、またお兄ちゃんに会えるんだ!!)

 ヴィヴィは感激して、覆いかぶさってくる匠海の首に両腕を絡ませる。

「絶対行くっ!!」

 そう叫ぶように言い、ヴィヴィは匠海の形のいい唇に吸い付く。

「動機が不純すぎないか?」

 苦笑しながらそう零した匠海は、そんな事を言いながらもヴィヴィの唇を自分のそれで食んでくる。

「いいんだもん!」

 ヴィヴィはもう嬉しすぎて、何度も匠海の唇に自分のそれを押し付けた。

 その後、自分のホテルに戻る為に着替え始めたヴィヴィに、何故か匠海が纏わりついてきた。

 白いブラを付けたかと思うと、その上から揉まれ、カップをずらされて桃色の尖りを口に含まれる。

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