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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第63章
全身の皮膚という皮膚が、ざわりと粟立つ。
自分の前に膝立ちになった匠海に、ヴィヴィは吸い寄せられるように、横たえていた上半身を起こす。
そして文字通り獣のようにシーツに手をついて、匠海の足元ににじり寄ったヴィヴィは、下から匠海を仰ぎ見る。
「お兄ちゃん……。ヴィヴィ、舐めたい……」
ヴィヴィの薄い唇から、掠れた声が漏れる。
自分の顔の前にそそり立つ匠海の陰茎は、ヴィヴィの溢れさせた蜜に濡れそぼっている。
寝室の薄暗い明かりに卑猥に浮かび上がるそれを、ヴィヴィは自分の舌で、手で、口内で感じたくて堪らなかった。
匠海の返事を待たずに手を伸ばしたヴィヴィを、兄が言葉で制する。
「まだだ。まだ、お前にはやらない……」
「………………っ」
「まだ、お前には早いよ、ヴィクトリア……」
(早い……。
どういう意味で……?
お兄ちゃんを求める気持ちが、まだ、足りないから?
それとも、性的にまだ、未熟すぎるから?)
当惑した表情を浮かべて自分を見上げてくるヴィヴィを、匠海は一瞥して屈んでくる。
そしてその華奢な肩を抱きながらベッドに横たえた匠海は、ヴィヴィの唇に自分のそれを押し付けた。
「ん……、んふ……っ ぅんっ」
ヴィヴィの口内を縦横無尽に暴れる匠海の舌に、ヴィヴィは翻弄される。
歯茎を舌先で擽るように辿られ、敏感な上顎の粘膜を突かれるだけで、ヴィヴィの息が上がってくる。
そして匠海は深い口づけに夢中になるヴィヴィの両足を割ると、焦らす様にゆっくりと妹の蜜壺に挿入してきた。
「んんぅううん……っ ふぅんっ」
散々擦られて敏感になった膣壁が、匠海のそれを待ち侘びた様にねっとりと包み込む。
(あぁ……、気持ち、いい……。
もう、躰の全てが融けて、輪郭が無くなって、
『自分』が無くなっちゃいそう……)
うっとりと、口内でも膣内でも匠海の全てを受け入れて従順なヴィヴィに、匠海がゆっくりと唇を離す。
「蕩けた顔して……。いつか、本当に俺に喰われてしまうぞ?」