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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第63章
「食べ、て……。今、すぐ……」
(もう、お兄ちゃんに獲り込まれて、魂さえも、一つになってしまいたい……)
そう気持ちを口にしたヴィヴィに、意味が通じたのかどうなのか匠海は苦笑すると、くちゅくちゅと音を立てながら妹の中で動き始めた。
「ヴィクトリア……。絡み付いてくるよ、厭らしいな。お前のここも」
匠海がヴィヴィの耳元でそう囁く度に、妹の膣粘膜がびくびくと歓喜に打ち震える。
「あっ ぁあん……っ きもち、いい……っ あ、ぁああっ お兄ちゃ、ん、好きぃ……、大好きっ」
「ああ……。もっと、俺に夢中になれ」
甘い声を上げ続けるヴィヴィに、匠海がその腰の速度を上げていく。
「ぁぁあんっ も、もうっ、夢中、だよっ これ以上……、なるの、ふぁああっ こ、怖、いっ」
「足りないっ まだ、まだっ、足りない……っ」
匠海はその言葉の通り、ヴィヴィの膣粘膜をぐちゅぐちゅと音を立てて掻き回す。
まるで膣を押し広げるような強い刺激に、ベッドに投げ出されていたヴィヴィの背中が、きゅうと弓の様にしなる。
「ああっ、もう。ヴィヴィ、壊れちゃうぅ……っ!!」
泣き出しそうな声でそう言うヴィヴィは、金色の髪が乱れるのも構わず、羽枕の山に自分の頭を擦り付ける。
そのヴィヴィの言葉に、匠海は陰茎を深く挿入すると、腰を止めた。
そしてヴィヴィの顔の横に両肘を付いて、至近距離で妹の表情を覗き込んでくる。
「壊れるもんか。もっと俺と気持ちよくなろう」
「……――っ」
匠海のその殺し文句のような言葉に、ヴィヴィの瞳が真ん丸に見開かれる。
激しい愛撫にその鼓動を速めていた心臓が、ずきゅんと文字通り打ち抜かれた。
(うわ……っ、な、なんで、だろ……。
『一緒に気持ち良くなろう』って言われただけなのに、
こんなにも嬉しいなんて――っ)
ヴィヴィの小さな顔が、くしゃりと屈託のない笑顔に変わる。
「うん……っ。お兄ちゃんとなら、ヴィヴィ……、もう、壊れちゃってもいいや」
しかし、匠海は何故かそんな妹のおでこを、軽くでこピンしてきた。
「馬鹿……。人間は、そんなに簡単に壊れません」
その返しに、ヴィヴィは眉をハの字にして笑うと、目の前の匠海の唇にちゅっと吸い付いた。